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高速バスで台北から金山へ

台湾3日目は台北から北へ、台湾北部海岸沿いの町、金山に行くことに。鉄道なら西部幹線の北の終点、基隆からバスに乗り換えるのですが、台北から直行する高速バスの方が速くて本数も多く便利です。台湾のJRバス、国光客運の金青中心(金山青年活動中心)行きの高速バスの始発は、台北駅の隣のバスターミナル台北西站A棟。忠孝東路を通るので、ホテル最寄りの忠孝 敦化バス停から乗車できるのも、鉄道より便利です。この系統は、座席も横4人で一般路線バスの扱いなのか、ICカード悠遊卡も使えます。

国光客運の高速バス 海が見えた
台湾北部の海岸沿いを走る 高速バスを金山站で下車

バスは基隆の手前で高速道路を降りて一般道へ。ここから先が、まだまだ長い。やがて海が見え、台北から1時間半弱で金山站(金山郵局)に到着。バスはまだこの先、金青中心まで行きます。

金山は、バス通りから奥に入ったところにある古刹、廣安宮の門前町として、その前に広がる市場を中心とした金山老街で開けた街。祀られているのは開漳聖王と書かれています。

廣安宮 主神は開漳聖王

市場やバス通りの商店街は、朝から巨大な魚をおろす魚屋、豚足やブロック肉を並べた肉屋、近郊でとれた野菜の並ぶ八百屋、レイシ(茘枝)、レンブ(蓮霧)、ドラゴンフルーツ(火龍果)などの熱帯の果物が並ぶ店など、朝から大勢の買い物客で賑わい、活気に溢れています。

台湾は何処でもそうですが、シャッター通りの続く日本の地方都市との違いは何なのでしょう。客は徒歩か自転車か、バイクまで。日本の地方都市のような、クルマで行く郊外のイオンモールが無いので街に活気があるとみました。

魚屋の包丁さばき 豚足をぶら下げた肉屋
八百屋のなすが長い 茘枝、蓮霧、火龍果などの熱帯の果物

商店街の外れにある慈護宮。金山は海に面した街。こちらは海の守り神、媽祖が祀られていますが、例によって同居の神々がたくさんおられます。

慈護宮 金色の媽祖像

金山に来た目的は市場や廟ではなく、山の中腹にある金宝山景観墓園。ここに1995年に喘息による発作で、タイのチェンマイにて42歳で急逝したアジアの歌姫、テレサ・テンが眠っています。大陸の共産党と台湾の国民党が厳しく対立していた1980年代、大陸でも人気の出たテレサを利用して反共プロパガンダ、中華民国軍のアイドルに仕立てられたことによるのか、台湾では蒋介石もと総統やその息子の蒋経国もと総統なみの国葬が執り行われています。

以前はバスで金山まで来てタクシーと交渉する必要がありましたが、最近墓園まで乗り入れる“台湾好行”の観光用路線バスが運行を開始し、墓参りに行きやすくなりました。

 

台湾好行のマイクロバス

台鉄西部幹線の北の終点基隆と、台北捷運(地下鉄MRT)淡水線の北の終点、淡水を北海岸沿いにむすぶ台湾好行皇冠北海岸線は、平日は1時間、休日は最短20分間隔で運行されています。この間には、従来から一般の路線バスも運行していますが、金宝山景観墓園には立ち寄りません。

台湾好行の金山老街バス停で待っていると、やってきたのは“小巴”といわれるマイクロバス。外国人と見ると、乗車時に運転士が英語で何処までと聞いてきます。“テレサ・テン”と言っても台湾では通じないようで、ガイドブックにあるテレサの中国語の芸名“ケ麗君”の掲載ページを見せるとOK!

ICカード読み取り機もあるマイクロバス 朱銘美術館バス停でトイレ休憩中
朱銘美術館から見上げる金宝山景観墓園 筠園バス停で下車

バスにはICカード読み取り機も付いていて、運賃は同じ区間を走る一般路線バスより割高に設定されているようです。金山の街を抜けると、曲がりくねった狭い山道に分け入り、高度を上げていきます。大型のバスでは通れない道なので、マイクロバスにしたのでしょう。次のバス停、朱銘美術館でしばしトイレ休憩。ここから見上げると、山の中腹に金宝山景観墓園が広がっています。

 

テレサ・テンの墓園

マイクロバスが山道を登りつめると急に道幅が広がり、パゴダのような建造物を抜けると、遙か向こうに海を見下ろす斜面の上方まで、沖縄と同様の家のようなかたちをしたお墓が並んでいます。台湾のお金持ちの墓園と見受けます。

マイクロバスは、金宝山景観墓園の裾に沿って走り、一番奥の筠園バス停で下車。道路から階段を上がったところがケ麗君紀念公園です。

バス停から一段上ると ケ麗君紀念公園
ピアノのモニュメント 鍵盤に足を置くと鳴る

手前には、大きなグランドピアノのモニュメントがあり、鍵盤に足を置くと鳴ります。半音の黒い鍵盤も反応します。その向こうには、ト音記号の花壇の上に金色に輝くテレサの像。うーん、台湾の趣味。

人が近づくとセンサーが反応して、テレサの歌声が流れます。拍手が入っていたりするので、コンサートの録音でしょう。バスから降りたのは私の他に1人だけでしたが、クルマで訪れる人が多く、平日でも常に誰かがいるので、歌声が途切れることがありません。

ト音記号の花壇に立つ金色に輝くテレサの像 岩に金色で“筠園”の文字

石に刻まれた金色の“筠園”の文字。テレサの本名、ケ麗筠から一文字とって名付けたのだとか。“ケ麗筠1953〜1995”と彫られた墓石は黒の大理石。棺の蓋には白いバラの彫刻がのっています。訪問時点で没後19年になろうとしていましたが、今でも生花が絶えず、濡れないようにビニールで包んだ写真やCDも。

今でも生花が絶えないテレサ・テンの墓
碑が立っていた のど飴を供えたのは私です

次のバスまで1時間。金山から基隆方面に戻るバスも約1時間後。周辺を散策しているとすぐに時間が過ぎ、基隆行きのマイクロバスが登ってきます。

金宝山景観墓園から望む台湾北部の海 基隆行きのバスが来た

2015年5月。テレサテンの没後20周年の記念番組を放映した台湾のテレビ局、華視の番組がYoutubeに上がっています。意外なことに、北京衛視をはじめとする大陸の複数のテレビ局が組んだ特集番組もYoutubeで見ることができます。もちろん、1989年の天安門事件の際、テレサが返還前の香港での抗議集会の先頭に立っていた姿は登場しませんが。


野柳地質公園

マイクロバスは金山を抜け、台北からの高速バスに乗って通った海岸沿いの基金公路を東に戻ります。野柳のバス停のところから基金公路をを外れて海の方へ、筠園から30分ほどで野柳地質公園に到着。一般の路線バスの場合は、基金公路の野柳バス停から歩くことになるようです。

入口の前の駐車場は、平日なのに個人客のクルマや団体客を運んできた観光バスでいっぱい。入場券を買って、北海岸に突出した細長い岬へ。

野柳地質公園 奇岩がいっぱい
地層もよくわかる 沖合に漁船が出ていて岩礁には釣り人の姿

野柳地質公園は、海蝕や風蝕で削られ硬い部分が残った大自然の彫刻、奇岩がならぶ景観が展開しています。トルコのカッパドキアとはスケールでは比較になりませんが、キノコ岩も生えています。その奇岩の中で代表的なものが女王頭。エジプトの女王クレオパトラだそうです。記念写真を撮るための長い行列ができています。

いろんなキノコが生えていて 行列の先にあるのが・・・
クレオパトラの横顔 女王頭 記念写真スポット

ちょっと角度が違うと全然似ていないただのキノコ岩。でも、ネックレスのように回りに石を並べて囲んでいるので、女王頭がどれかすぐに判別できます。ここから中に入るな、という意味かな。

出口に向かう帰り道の公園のようなところに、もう一つの女王頭を発見。何と、偽物まで造ってしまうのですね。団体客など、行列が長くて記念撮影ができなかった人はこちらでどうぞということかも。

角度が違うと似ていない 反対側はこんな顔
公園に女王頭の偽物が 野柳国民小学の壁にも女王頭が

野柳には漁港があり、数多くの漁船が出入りしています。近くの野柳国民小学の門には大きなタイが乗っていて、校舎の壁には女王頭の絵が。


 

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