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蒜頭糖廠蔗埕文化園區の五分車に乗車

発車の時刻、10時が近づいてきたので駅に戻ります。ホームには、8両ほどのサトウキビ運搬用の貨車に屋根をつけてベンチを置いた客車の両端にL型のディーゼル機関車を連結した列車が停車し、先頭の機関車には運転士が乗務しています。でも、ホームに集まったのはわずか5人。うち1人は車掌兼ガイドで、もう1人も係員らしく乗客は私と熟年夫婦の3人だけ。

ガイドの案内で、乗客が駅舎に吊られた鐘を鳴らして発車の合図。4人が機関車の次位の客車に乗り、係員が1両目と2両目の客車の間の連結器のピンを抜くと、ディーゼル機関車が1両の客車だけを牽引して出発です。

乗客が発車の鐘を鳴らす 連結器のピンを抜いて客車の切り離し
機関車と客車1両で発車 留置線に並ぶ貨車
機関車や貨車が置かれている タンク車の荷物は糖蜜?

まずは、ディーゼル機関車や各種貨車、巡道車や機動路班車が留置されている構内を走り、門を出ると真っ直ぐな道路沿いに高鉄嘉義駅方面に向かいます。途中には、遮断機と信号機の付いた立派な踏切もあります。両側は農地ですが、かつてはサトウキビが植わっていたのでしょう。ガイドが沿線の案内をしているようですが、残念ながら中国語は全く理解できません。

向こうに台湾新幹線の高架線が見えてきたところで、乗客のご主人が“ジャパン、ジャパン”とガイドの通訳をしてくれます。ああ、日本製の新幹線ねと思って、“ガオティエ”(高鉄=新幹線)と聞いたら、全員そろって“ガオティエ、ガオティエ”。唯一通じた中国語です。

留置線の各種貨車 糖廠の構外にに出た
こんな立派な踏切もあります 道路沿いの直線コースを走る
何もないところで折り返し 構内の入口でポイントを切り替え

何処まで行くのかなと思っていたら、何もないところで突然停車して、そのまま推進運転でもときた線路を戻ります。糖廠の門まで戻ったところで、車掌兼ガイドが一旦降りて手動でダルマ式のポイントを切り替え、推進運転のまま工場の敷地内へ。

操業を停止してから10年以上が経過しても、赤錆た製糖工場の建物がそのまま残っています。ガイドが製糖工程の説明をしているのでしょうか、奥様が盛んに質問を投げかけています。

軌道自転車 こんな緑のトンネルも
赤錆た工場 終点は乗車した場所とは別のホーム

構内の終端でもポイントを切り替え、再び機関車が先頭になって別の線路を戻ります。近くには線路上を走る2軸で4人で漕ぐ軌道自転車も留置されています。週末は観光客で賑わうのでしょうね。

 蒜頭糖廠蔗埕文化園區五分車の動画をご覧下さい

終点は、乗車した駅舎とは別の場所にある新しいホーム。列車はすぐに引き上げていきますが、近くには何両かのディーゼル機関車をはじめ、いろんな車両が留置されています。生きている機動路班車がいました。係員がエンジンかけて移動しています。

生きている機動路班車
箱形のエンジンカバーが飛び出した機動路班車の車内 この車両の用途は除草剤散布?
自動連結器を装備した貨車 エンジンが載っているこの車両の用途は?

その他にも、台鉄の貨車と連結するための控え車か、自動連結器を備えた貨車や、床上に裸のエンジンを搭載し、チェーンで車輪を駆動する車両等、用途のよくわからない珍しい車両がゴロゴロ。


BRTに乗り間違えた

事務所の方にお願いしてタクシーを呼んでもらい、蒜頭糖廠蔗埕文化園區から新幹線の高鉄嘉義駅に戻ります。駅前広場のバス停にはBRT(バス高速輸送システム)の表示があり、台鉄嘉義駅と高鉄嘉義駅を連絡するバスが発着しています。

バスの正面窓内には“高鐵快捷公車 免費優惠實施中”の表示があり、新幹線から乗り換えの乗客は乗車時に新幹線の切符(自動改札機を通すと回収されずに出てきます)を運転士に見せ、“嘉義BRT 普通代幣卡”というICカードを受け取り、下車時に読み取り機にタッチして運転士に返すと無料で乗車できます。台鉄に比べて駅の立地条件が悪い高鉄が、嘉義客運と提携して乗客の便を図っているようです。

高鉄嘉義駅前のBRT乗り場 高鉄からの乗り換え客は運賃無料

BRTと称しているものの、普通の道を走って20分ほどで到着した嘉義体育館で乗客が全員下車。エッと思って運転士に尋ねると、逆方向のバスに乗ってしまったようで、大失敗。高鐵快捷公車の表示があるので、どのバスでも台鉄嘉義駅に行くものと思い込んでいました。乗車時に、チャーイーチーツァン(嘉義車站)と尋ねるか、発音が悪くて通じないことも多いので、メモ用紙に書いて見せるべきでした。

嘉義体育館 嘉義体育館のバス停

路線図を見ると、嘉義体育館から高鉄嘉義駅、台鉄嘉義駅を経由して嘉義公園までの間、BRTは市内を東西に横断するコースで運行しています。運転士に、次のバスで戻るように英語で言われて停留所で待っていると、別のバスがきました。乗車時に新幹線の切符を見せると、何故か“半票代幣卡”を渡されます。子供扱い?

何故か半票代幣卡を受け取る BRTの専用レーンとプラットホーム

もと来た道を高鉄嘉義駅まで戻り、そのまま乗車して台鉄嘉義駅に向かいます。高鉄と台鉄の間には、バス専用レーンや道路中央に専用のプラットホームが設けられ、BRTの本領を発揮。結局、1時間ロスをして台鉄嘉義駅の裏口に到着。下車時に運転士に代幣卡を渡すと、運賃を請求されます。それも区間制で、高鉄嘉義駅より高い嘉義体育館からの大人の運賃を。まぁ、仕方がないか。一度高鉄嘉義駅で下車して、再度乗車すれば代幣卡で無料となったのでしょうか。


新営からバスで烏樹林へ

蒜頭に続いてもう一個所、平日でも運行している製糖鉄路五分車のある烏樹林に行こうと、嘉義から台南・高雄方面に自強号で1駅、15分程の新営に向かいます。新営駅は、前年に新營糖廠の五分車に乗りに来た時に下車していますが、こちらは平日は五分車の運行がありません。

前回は気付かなかったのですが、駅舎内に空襲時の避難経路が掲示されています。もちろん、第二次世界大戦ではなく30年前の1980年代半ばまで、中国大陸との間で準戦時体制下にあったときのものでしょう。

自強号で1駅 台鉄新営駅
駅舎内に空襲時の避難経路が掲示 日式緑茶と握弁当(何故か弁当が日本語)

駅の売店で無糖のお茶と阿里山森林鉄路が描かれたおにぎり弁当を買って、駅前広場の向かいにあるバスターミナル、新営客運総站へ。ネットで調べても烏樹林行きのバスがよくわからなかったので、窓口でメモ用紙に漢字で書いて見せて尋ねると、白河行きに乗って烏樹林で下車とのこと。概ね、30分間隔でバスがあります。帰りの時刻表もデジカメで撮って、所要時間から烏樹林発車時刻を推定することに。

新営客運総站 烏樹林方面白河行きの時刻表

発車時刻になっても白河行きのバスが来ません。念のために入ってくるバスの運転士に“烏樹林”と書いたメモ用紙を見せても違うとのこと。10分近く遅れてきたのは、新営客運ではなく大台南公車(台南市交通局)の、高速バスのようなスーパーハイデッカー。下車する乗客もいるので、新営が始発ではなく、車内に路線図が貼ってあります。

スーパーハイデッカーの車内 車内にあった路線図
前面の展望がきかない 大台南公車のバスを烏樹林で下車

最近の台湾の市内バスは、日本と同様に停留所の案内放送(があっても聞き取れませんが)や液晶画面等による表示があって乗りやすいのですが、郊外に行くバスには一切案内のない車両もあり、途中の停留所で下車する時は落ち着いて乗っていられません。幸い、このバスは正面にLEDで次の停留所が表示されるので、漢字の読める日本人には安心です。でも、スーパーハイデッカーなのに、大きな行き先表示とモニターで前方の展望が悪いのが残念。


 

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