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リギ鉄道でリギ山へ

ターンテーブルの横にはリギ鉄道のフィッツナウ駅があり、赤と白のグラデーションの2両編成の電車が乗客を待っています。屋根に抵抗器が乗っている電動車は、片貫通式でフィッツナウ側が正面2枚窓。制御車は両貫通式で、車内は4人がけと6人がけの簡素なボックスシート。軌間が標準軌だけあって、ベルナーオーバーラントの登山鉄道より車体幅があります。リギ鉄道は、本格的な登山鉄道の中では珍しく、スイスパスが使えます。

フィッツナウ駅の電車 電車の車内
上の電車の運転台 旧型車3号

隣には、単行運転のおへそライトのちょっとクラシックな赤い3号。駅の線路もターンテーブルにつながっています。

電車はわずかな客を乗せて発車すると、すぐに急勾配になって山を登りはじめ、車窓にフィアヴァルトシュテッター湖が広がります。最急勾配は1000分の250。線路全体を曲げてしてしまう、交換駅のポイントの構造がすごいですね。

急勾配の車窓にフィアヴァルトシュテッター湖が広がる ポイントはこんな構造

途中駅で交換した下山の電車は、オープンデッキの古典的な客車を牽いています。リギ鉄道では、夏期の週末には蒸気機関車を走らせているそうで、それに使用する客車かもしれません。ロープウエーと接続するリギ・カルトバー駅で乗客が乗ってきます。

オープンデッキの客車を連結した下山の列車 フィアヴァルトシュテッター湖の末端が見える

終点の一つ手前のリギ・シュタッフェル駅で、国鉄と接続するアルト・ゴルダウから登ってくるもう一つの路線と合流。そのまま単線並列で、リギ山頂の直下にあるリギ・クルムに向かいます。全長5kmの所要時間は30分程度ですから、表定速度10km/h。

リギ・シュタッフェル駅でもう一つの路線と合流 リギ山頂直下のリギ・クルム駅

 

リギ山頂

リギ・クルム駅には、アルト・ゴルダウから登ってきた青い電車が先に到着しています。もとは別の鉄道会社で、赤いのがフィッツナウ・リギ鉄道、青いのがアルト・リギ鉄道で両社が合併して現在のリギ鉄道になっています。赤い方は、1871年にスイス人、リンゲンバッハの考案したリンゲンバッハ式ラックレールによる、ヨーロッパ最古の登山鉄道としてリギ・シュタッフェルまで開通、2年後にリギ・クルムまで全通しています。この時の動力はもちろん蒸気機関車。青い方は1875年の開業です。

リギ・クルム駅の赤い電車と青い電車 アルト・ゴルダウから登ってくる青い電車
リギ・クルム駅にはこんなものもあります

リギ・クルム駅は山頂の直下。歩いて1797mの山頂に向かいます。途中にリギ・クルムホテルもあります。分かれ道にこんな立て札が。勾配が緩くて楽な、年寄りコースを行きましょう。

山頂へ 左は若者 右は年寄りコース リギ・クルム駅
山頂のホテルリギ・クルム 球体の地名に合わせて覗く ルツェルンは右奥

標高2000mに満たない、スイスの中では決して高くないリギ山頂の展望台ですが、周囲に他に高い山がないため見晴らしは抜群。遠くには白銀の山々が、眼下にはフィアヴァルトシュテッター湖に加えて、ツーク湖も広がります。近くには放牧のヒツジ、遠くには湖畔を駆け抜ける長い編成の貨物列車の姿も。

山頂から見下ろすツーク湖
ツーク湖畔を行く貨物列車 ティトゥリスをはじめとする3000m旧の山々

赤い電車も青い電車も、運転間隔は1時間ごと。次の赤い電車が古典客車を押しながら登ってくることを期待していたのですが、乗客が少ないからか、おへそライトの赤い4号が単行できてしまいました。床下を覗くとラックレールに噛み合う台車に内蔵のギヤがよくわかります。

赤い電車4号 4号の台車と内蔵されたギヤ

青い方は、先ほどと同じ形の2両編成が登ってきました。電動車のアルト・ゴルダウ側は非貫通2枚窓で運転台が左側、連結面は扉が偏った貫通式で、運転台が右側。制御車は、貫通扉の位置を電動車に合わせています。電動車の台車には、ギヤボックの向こうにラックレールに噛み合うギヤあります。

青い電車の制御車は貫通式 青い電動車の台車と内蔵されたギヤ
連結面は貫通式右運転台 青い電車の車内

 

下山の列車でアルト・ゴルダウへ

帰りは、青い電車でアルト・ゴルダウに降り、国鉄に乗り換えてルツェルンに戻ることに。赤と青がリギ・クルムを同時に発車。次のリギ・シュタッフェルまでの並走区間で、青が赤を追いかけます。

赤い電車を追いかける 普通のポイントもあります

青い方の最急勾配は1000分の200。発電ブレーキを使いながらゆっくりと降りていきます。近くに人家のある途中駅から乗ってくる地元の人もいて、この鉄道は観光客だけではなく生活の足としても役立っています。やがて、眼下にアルト・ゴルダウの街が見えてきます。

山頂からずいぶん降りてきた アルト・ゴルダウの街が見えてきた

全長6.8kmの下りに44分を要してアルト・ゴルダウに到着、教会の近くの踏切の所で降ろされました。単線に片面だけの、仮設のホームのようにも見えます。線路は先まで続いていて、2編成の電車が停まっているところが本来の駅のような気もします。運転士に国鉄駅への行き方を聞いて、通りを歩いていくと車庫があり、電車がトラバーサに乗っています。

仮設ホームのような駅 アルト・ゴルダウの教会
本来のアルト・ゴルダウ駅? 車庫のトラバーサ

 


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