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スイス中央鉄道(zb)ゴールデンパスラインでルツェルンへ

BOBでインターラーケンオストへ、BLS AGのローカル電車に乗り継いでインターラーケンヴェストに戻り、ホテルに預けていた荷物をピックアップ。再びインターラーケンオストに向かいます。ああ忙しい。

BLS AGのローカル電車 標準軌のBLS AGに乗り入れる国鉄ICと
メーターゲージzbのIR

インターラーケンオスト駅は、標準軌のBLS AGとメーターゲージのBOB及びスイス中央鉄道(ツェントラル鉄道、zb)の接続駅。BLS AGにはスイス国鉄のICやドイツからICEも乗り入れてきますが、この先は線路幅が異なるので全部の列車がこの駅が終点。zbは13年前の訪問時にはスイス国鉄唯一の狭軌線、ブリューニク線だったものが国鉄から分離して、ルツェルン-シュタンス-エンゲルベルク鉄道(LSE)に売却した上で、両者の路線を合わせてzbになったようです。

       
zbのIR急行は新型電車         部分低床の2等車内

次のルツェルン行きzbのIR(急行)はピカピカの新車。スイスのシュタッドラー社のABReh150型、例によってボギー車の両側に片側にのみ台車を装備する部分低床車を片持ち式に載せ掛ける方式で、3車体連接2組の中間に高床ボギーのビストロと2等の合造車をはさんだ7両貫通編成。両端の先頭車が1等車、他は2等車で、中間の高床車も含めドアは各車両に1個所ずつ。車いす対応トイレは、低床部分に設置しています。空いているので、4人のボックスを2人で使用する分には、間に肘掛けのない2等の方が好都合。

部分低床の1等車内 ビストロ車内

大きな窓に加え、高床部分の客室には天窓を設けたパノラマ車ですが、冷房付きで窓が開かないのは何とかしてほしい。電気機関車の牽く、旧型客車の急行の方が良かったのですが、仕方がありません。

列車は、インターラーケンオストを発車するとブリエンツ湖に沿って走ります。お天気が回復してきました。最初の停車駅は湖畔の街ブリエンツ。ここで蒸気機関車でロートホルンに登る登山鉄道が接続していますが、13年前に乗っているので今回はパス。

ブリエンツ湖畔のブリエンツ駅 ブリエンツ湖畔を行く

ブリエンツの先でブリエンツ湖が終わると、列車はロイス川に沿い、切り立った崖から落ちる幾筋もの滝を眺めながら快調に走ります。次の停車駅、マイリンゲンには車両基地があり、平坦線区間専用のABe130型とラックレール区間対応のABe150型が休んでいます。

標高595mのマイリンゲンでは、スイッチバックで進行方向が変わりますが、電車なら、機関車の付け替えの手間が省けます。ここから先は山に分け入り、最急勾配が1000分の128のラックレール区間となり、速度ががくんと落ちます。電車は右に左にカーブしながら、ゆっくりと登っていきます。

雪解け水が滝となって落ちる マイリンゲン駅のローカル電車
マイリンゲン駅の急行電車 向こうの山から3段の滝が落ちる

ABReh150型のカタログを見ると、平坦線では120km/h、ラックレール区間の登りが40km/h、1000分の105の下りが29km/h、1000分の120の下りが27.5km/hとなっています。標高1002mの峠の駅、ブリューニク・ハスリベルクで電気機関車の牽く客車列車と交換。その先は急坂を下っていくと、ルンゲルナー湖の絶景が目に飛び込んできます。ラックレールに身を任せ、ゆっくりと湖畔村まで降りていきます。

       
固定窓ではこんな写真しか撮れません         ルンゲルナー湖が見えてきた

山間の小さな村を抜け、もう一段の急勾配を下るとザルナー湖畔に沿って走り、街が近づいてくると区間運転の列車とすれ違います。1000分の480という世界最急勾配のピラトゥス鉄道の乗換駅、アルプ・ナハシュタットを通過する時、ケーブルカーのような形をした赤い電車がチラッと見えました。

山間の小さな村 ゴールデンパスラインの車窓
ザルナー湖畔を行く ルツェルンに到着

こうして、インターラーケンから風光明媚な74kmを1時間50分かけて、zbのIRは標高436mのルツェルンに到着します。もとLSEの車両も新しい部分低床の電車に置き換わり、運転台を設置した一部の旧型客車が電車の増結用に残っているようです。

zbのローカル列車 電車に客車を増結

 


フィアヴァルトシュテッター湖の定期船

ルツェルン駅近くのホテルにチェックイン後、また駅前に戻ってきます。当初計画では、午前中にピラトゥス山に登り、午後は交通博物館と市内観光、翌日の午前にリギ山を予定していたのですが、朝からシーニゲプラッテに行ってしまったのでピラトゥスはカット。お天気が良くなったので、午後はリギ山に登ることに。

フィアヴァルトシュテッター湖の外輪船 2本の尖塔を持つホーフ教会

ルツェルン駅前の桟橋から、フィアヴァルトシュテッター湖(通称ルツェルン湖)の定期船に乗ります。この船もスイスパスが使えます。船は、まずはスイス交通博物館のある公園の桟橋に立ち寄り、フィアヴァルトシュテッター湖の真ん中に出ます。南東にそびえるのはピラトゥス山、南に遠く雪山が見えるのはティトゥリスでしょう。北東に見える、大沼から見た駒ヶ岳のような形の山がこれから向かうリギ山。

雪山はティトゥリスでしょう ピラトゥス山
左の尖ったところがリギ山頂 定期船が行き交うフィアヴァルトシュテッター湖

3番目に立ち寄ったヴェッギスの桟橋の近くから、山に向かうロープウエーがあります。湖畔と登山電車リギ鉄道のリギ・カルトバー駅をむすんでいますが、4番目のフィッツナウで船とリギ鉄道が直接接続しているので、そちらに向かいます。

中央上方の白い点をズームアップすると ヴェッギスからリギ・カルトバーに登るロープウエー

 


リギ鉄道ターンテーブルのある車庫

フィッツナウで上陸すると目の前に大きなターンテーブルがあり、その後ろがリギ鉄道の車庫になっていて、庫内までリンゲンバッハ式のラックレールが続いています。車庫には新旧の電車や客車、貨車や入れ換え用の小型機関車など、様々な車両が休んでいます。

フィッツナウにあるリギ鉄道車庫のターンテーブル
車庫の中にいるリギ鉄道の車両

 


 

 

 

 

 

  

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