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ラウターブルネン・ミューレン山岳鉄道(BLM)でミューレンへ

ラウターブルンネンからグリュッチアルプまでのロープウエーと、乗り換えて崖に沿ってミューレンまで行く電車は、いずれもラウターブルネン・ミューレン山岳鉄道(BLM)の経営で、スイスパスが使えるので、こちらのコースに来ました。

ロープウエーから貨車に荷物を積み替える装置 ラウターブルネン・ミューレン鉄道(BLM)の車内

ロープウエーからの乗り継ぎ客を待っているのは、単行運転の正面2枚窓、メーターゲージの小さな電車。車内はボックスシートで、喫煙室があった頃の名残か、客室が2室に分かれていて、真ん中の仕切にドアが付いています。片側の運転台の後ろは窓1枚分の小さな荷物室になっていて、ここと反対側のデッキには補助席もあります。

ミューレンの村は排気ガスを出す自動車の乗り入れを禁止しているので、必要な物資は下界からパレットに乗せてロープウエーの客室の下に取り付けた貨物搭載ラックに積載して運び上げ、グリュッチアルプ駅で傾斜したレールの上を動く巨大なフォークリフトを使って電車に連結した貨車にパレットごと積み替えています。

ミューレンに到着したBLMの電車 貨車からホイストで貨物を下ろす

電車は崖に沿ってミューレンまで、4km余りを14分かけてのんびりと走ります。谷の向こうにアイガー、メンヒ、ユングフラウの3峰があるはずですが、低く垂れ込めた雲に遮られて見通しがききません。平坦線のようにも見えますが、1000分の50の勾配もあり、標高1650mのミューレンまで上ります。

到着した駅の構内では、乗客が去った電車の後ろでホイストを使って貨物のを降ろす作業が行われています。かつては日本の中小私鉄でも、電車が貨車を牽く風景が見られましたが、鉄道ごとなくなってしまいましたね。

ミューレンは電気自動車の村

ミューレンは、北東にある鉄道のミューレン駅から南西のロープウエーのミューレン駅まで、崖に沿って細長く延びています。村のメインルートを電気自動車が走り、カウベルを鳴らしながら牛が闊歩しています。

ミューレンのメインストリートを行く牛の群れ シルトホルンに登るロープウエーのミューレン駅

ロープウエーは谷底のシュテッヘベルクからギンメルヴァルトで1回乗り継ぎ、ミューレンまで上ってきます。さらに、ここから標高2970mのシルトホルンの展望台に向かうロープウエーが出ています。山が見えれば乗るつもりだったのですが、ゴンドラが雲に吸い込まれていくので断念。

こんなところにまで、日本人の団体客がいます。聞いてみると、電車は使わずに下からロープウエーで上がってきて、さらにケーブルカーに乗り換えて展望台に行ったものの、山は見えなかったとか。

ケーブルカーは雲の中へ 行き交うケーブルカー

その、標高1907mアルメントフレーベル展望台に上るケーブルカーは、山側の通りを鉄道のミューレン駅へ戻る途中に駅があり、周辺が原生花園のようになっています。団体さんの言う通り、トンネルから上は雲に隠れているので、そのまま鉄道駅へ。

BLMのミューレン駅(右) 正面3枚窓貫通式の31号がミューレンに到着

正面が3枚窓になった31号の到着と入れ替わりに、グリュッチアルプ行き23号が発車です。前に連結した貨車を推進運転です。放牧の牛がいるヴィンターエック駅で、列車交換のためにしばし停車。

無蓋貨車を推進運転(荷物室から) 放牧の牛とヴィンターエック駅

正面2枚窓の22号が貨車を引き連れて登ってきます。この鉄道は1967年製の正面2枚窓の21〜23号と、2010年に中古で導入した3枚窓の31号の4両が稼働中です。

でも、どうやって崖の上まで電車を運び上げたのでしょう。調べてみると、昔はケーブルカーの線路に乗せて引き上げたそうですが、31号の導入はロープウエーに替わった後。両端のグリュッチアルプとミューレンには道路が通じていないものの、中間駅のヴィンターエックには下界とつながる道路が来ていますが、トレーラーで電車を運べるような道ではないような気もします。

ヴィンターエック駅に交換の電車が到着 車窓から谷の対岸にヴェンゲンの街
グリュッチアルプに到着した23号 木造のクラシックな予備車11号

車両のメンテナンスは、グリュッチアルプ駅の構内で行っています。その片隅に、1913年製の木造車11号が休んでいて、予備車として稼働できる状態に維持されているようです。

ロープウエーに乗り換えて、ラウターブルンネンに下ります。眼下に、谷底を走るヴェンゲンアルプ鉄道WABの線路と車両が望めます。

ロープウエーの車内 眼下にWABの線路と車両

 


シュタウプバッハの滝とトリュンメルバッハの滝

ロープウエーがラウターブルンネンに到着する直前に、車窓から垂直な岩盤に沿って落ちる滝が見えます。落差287m、ミューレン方面からの雪解け水を集めた、ヨーロッパでも有数の規模を誇るシュタウプバッハの滝です。

       
ロープウエーから見たシュタウプバッハの滝         バスの車窓から見たシュタウプバッハの滝

ラウターブルンネン駅からバスに乗り、シュタウプバッハの滝の近くを通ってもう一つの滝を見に行きます。シュタウプバッハの滝は、落差が大きいことと、途中の岩盤に当たって散乱し、滝壺まで届く水量は少ないように見受けます。

バスは、トリュンメルバッハの滝で停車。でも、はるか遠くに別の滝は見えるものの、入場券売り場の近くに滝はありません。

トリュンメルバッハの滝前のバス トリュンメルバッハの滝の入口

しばらく進むと、看板の横にトンネルがあります。中に入るとエレベータがあり、岩をくりぬいた中を斜めに登っていきます。エレベータから降りると、氷河の溶けた水が岩の中を轟音を立てて滝となって流れ落ちています。上から下まで、全部で10段の滝となっているそうで、ここはまだ中段、上に向かって階段が続き、地底のトンネル内に橋の架かっているところもあります。

地中のエレベータで上る    

息を切らせながら一番上の滝まで登り、一個所ずつ滝を見学しながら階段を降りていくと、最後は岩の割れ目から大量の水が外に流れ出ています。こんな中に、よく遊歩道を造りましたね。

滝の出口からラウターブルンネン方向を見ると、氷河が削ったU字谷がよくわかります。左側の絶壁の上をラウターブルネン・ミューレン山岳鉄道が走り、右側の絶壁に向かってヴェンゲンアルプ鉄道がよじ登っていきます。

岩の割れ目から外部に流れ出る滝 氷河が削ったU字谷 向かいの岸壁から滝が落ちる

 


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