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レーティッシュ鉄道(RhB)ベルニナ線パリュ氷河

列車は荒涼とした風景の中、徐々に高度を下げていきます。次のアルプ・グリュム駅に停車すると、森林限界近くまで下りてきたのか眼下には緑が広がり、向かいの山、標高3905mのピッツ・パリュにはバリュ氷河がかかる絶好のビューポイント。氷河から溶け出した水をたたえたパリュ湖の青緑は、典型的な氷河湖の色です。でも、ズームアップした写真以外はパリュ氷河が白飛びしてしまい、背景の雲と区別がつかなくなりました。大失敗。

荒涼とした車窓 パリュ氷河とパリュ湖
パリュ氷河のズームアップ アルプ・グリュムから180度のヘアピンカーブで下る

 

ヘアピンカーブで一気に下る

ここから列車は180度向きを変える2回のヘアピンカーブで、パリュ氷河を右、左、右の車窓に変えながら下り、パリュ湖の水面までの距離が短くなってきます。さらに向きを変えて氷河が見えなくなってからも、3回のヘアピンカーブカーブを繰り返して下っていくと、緑豊かな世界に入っていきます。ここまでが、世界遺産“レーティッシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観”のベルニナ線の見せ場の前半です。

右に左に急カーブと急勾配で下る

次のカヴァーリア駅では、これから峠を目指すサンモリッツ行きと交換。最後尾にコンテナ貨車を連結しています。ベルニナ線は1時間間隔のネットダイヤのため、概ね30分毎に列車交換があります。

カヴァーリア駅でサンモリッツ行きと交換

カヴァーリア駅を発車すると、またまた一気の下り。車窓から、これから下りていくポスキアーヴォの街とポスキアーヴォ湖が見えます。その遙か向こうには、雪をいただくイタリアンアルプスの山々の姿も。

最後尾はコンテナ車 ポスキアーヴォの街とポスキアーヴォ湖

ラックレールを使わずにポスキアーヴォの街まで下りるには、またまた数回のヘアピンカーブで180度向きを変えます。アルプ・グリュムを過ぎたところから、この車両の乗客は3組6名だけ。みんな景色に合わせて右に左に、自由に席を移動しています。

私たち以外の乗客は、若いカップルと母と娘の二人連れだけ。彼女らは、イタリア語で話していると思っていたのですが、娘が一緒に写真を撮ってあげようかと英語で話しかけてきます。イタリア人?と聞いたら、何と母親とボリビアから来たそうで、エーッ南米! スペイン語で話してたのね。日本に来たことはないけど、友達に日本人がいるとかで、“コニチワ”や“アリガト”は知っているとか。

       
アルプスの北とは家の造りが異なる         眼下にポスキアーヴォ駅が見えてきた

車窓に見える家や街の姿がアルプスの北側とは異なり、北イタリアのような姿になってきました。

最後の氷河が見えたアルプグリュム駅の標高は、森林限界を超える2091m。これから到着するポスキアーヴォ駅の標高は1014m。この間だけで、一気に1000m以上も高度を下げたことになります。

 

ポスキアーヴォの街と湖

ポスキアーヴォ駅では、また列車交換。最初に乗り換えたポントレジーナ以外では在来車は見かけず、牽引する電車はみんな新型車になっています。そんな中、ポスキアーヴォの車庫から珍しい色の電車が顔をのぞかせています。旧型電車を改造したドクターイエローでしょうか。

ポスキアーヴォ駅で交換 黄色い旧型電車
ポスキアーヴォ駅 2軸の凸型電気機関車

側線には、年代物の2軸の凸型電気機関車もパンタグラフを上げて待機中。正面貫通扉付きで、中央が通路となっていて機械室が左右に分かれています。日本でも、どこかの私鉄にこんな電気機関車があったような。

列車は、ポントレジーナの住宅街を路面電車のような併用軌道で走ったあと、ポスキアーヴォ湖の湖畔に沿って進みます。

ポスキアーヴォの街中の併用軌道 ポスキアーヴォ湖畔を走る

ポスキアーヴォ湖の終端にあるミラ・ラーゴ駅から、湖の対岸にいま下りてきたベルニナの山々が望まれます。ミラ・ラーゴはイタリア語で湖の景色、ベルニナ線最後の絶景です。

ポスキアーヴォ湖の対岸の山腹から
はるばる下りてきた
湖畔の駅ミラ・ラーゴ

 

ブルージオのオープンループ線

列車は、ポスキアーヴォ湖から流れ出る川が形成する谷沿いに、またまた一気の下り。世界遺産“レーティッシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観”、ベルニナ線最後の見せ場が近づいてきます。大きく蛇行する列車の車窓から、遠くにブルージオのオープンループ線が見え、ブルージオ駅に停車。

案内放送が入ると、前2両の客車の窓が一斉に開き、カメラの放列が並びます。こんなにたくさん団体客が乗っていたんだ。さらにその前2両の客車には観光客がいないのか、大半の窓は閉まったまま。牽引する新型電車も、一部の席は窓が2段になっていて、開放可能なようにも見受けますが、開いている車両を見たことがないので固定されているのかもしれません。写真が撮りたければ、避けた方が良いかも。

       
遠くにオープンループが見えてきた         団体車両の窓が一斉に開いてカメラの放列

ブルージオ駅の発車からコンデジで動画を撮り始めたのですが、すぐにSDカードがいっぱいで記録できなくなる大失態。電池の残量は確認していたものの、カードの残量を見逃していました。すぐにデジイチに持ち替えてシャッターを切ります。

オープンループ線の全景 立体交差を越え
右上にいま通ってきた築堤を見上げ 石積みのループ橋をくぐり

列車は半径70mの円を描きながら1000分の70の勾配で下っていき、石積みの橋をくぐると再び川沿いの谷を進みます。側線に小さなディーゼル機関車が休むスイス最後の駅、カンポコローニョを発車すると国境を越えてイタリアになりますが、両国ともシェンゲン協定に加盟しており国境線が何処なのかわからないままに通過。

最後に後ろを振り返る 側線の小さなディーゼル機関車

最後は、ティラノの街中を併用軌道で走る後ろから、トラックがついてきます。道路端の踏切警報機を作動させて、教会前の交差点の広場を横切ると専用軌道になり、程なく終点のティラノに到着します。

       
踏切警報機が鳴っている         ティラノの街中の併用軌道を行く

 

ティラノに到着

クールからティラノまで4時間と少々、途中乗り継いだポントレジーナから2時間余り、世界遺産“レーティッシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観”の旅は大満足で終わります。

ティラノ駅構内に箱根登山鉄道から贈られたカタカナの駅名が掲げられています。そういえば、箱根登山線にベルニナ号という名のレーティッシュ鉄道色の電車がいますね。

箱根登山鉄道寄贈の駅名板 ここまで列車を牽引してきた電車
ベルニナ急行のパノラマ車の編成 こんなディーゼル車も留置

小さなティラノ駅構内は、下車した団体客とこれから乗車する乗客で混雑しています。ホームには、これから山に向かうサンモリッツ経由ダボス行き、ベルニナ急行がパノラマ車で入線してきました。

外に出ると、駅前広場に面してすぐ隣にミラノ方面に向かうイタリア鉄道のティラノ駅があり、周辺はイタリアンレストランが賑わっています。ここは正真正銘のイタリアです。ところで、ルガーノ行きのバス乗り場は何処かな。

レーティッシュ鉄道ティラノ駅 ティラノ駅前広場
イタリア鉄道ティラノ駅 イタリア鉄道のホームと列車

 


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