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ノヴァゴリツァ駅

線路沿いの道をノヴァゴリツァ駅へ。ローカル線に不似合いな立派な駅舎は、オーストリア・ハンガリー帝国時代の建築でしょう。今はイタリア領の地中海に面したトリエステは、かつてはオーストリア・ハンガリー帝国最大の貿易港。首都ウィーンとトリエステを結ぶ幹線の途中駅でした。

線路に平行してスロベニアとイタリアの国境線が通っていて、金網のフェンスが設置されています。この国境線が通る駅前広場の駅舎の正面部分だけはフェンスが途切れていて、国境に沿ってプランターが並べられ、広場の中央にそれぞれの国名と1947、2004の年号が刻まれた国境の標識が埋め込まれています。

イタリアから見たノヴァゴリツァ駅 国境線上に並べたプランター
駅前広場の国境の標識 右はスロベニア 左はイタリア

国境線を挟んでスロベニアとイタリア側に設置された円筒のモニュメントの表面には、広場にあった国境のフェンス撤去作業の写真。

スロベニア側のモニュメント イタリア側のモニュメント
国境のフェンス撤去の様子 国境フェンスのイタリア側にあるモニュメント

駅のホームから見上げる踏切の先、スロベニア側の丘の上にはコスタニェヴィッア修道院。ホームの先に保存されているタンク式蒸気機関車はユーゴスラビア国鉄118型 。

駅前広場先のイタリア側の道路には、イタリア鉄道のゴリツッア中央駅方面行きのバス停。地図を見ると、ノヴァゴリツァ駅の先でセザナ方面とイタリアのゴリツッア中央駅への線路が分岐してるものの、現在旅客列車が運行されているのはスロベニア国内区間の前者だけ。ゴリツッアの旧市街や中央駅に向かうにはイタリアの路線バスを使うことになるようです。

タンク車の向こうの丘の上に修道院 保存されているタンク式蒸気機関車
ユーゴスラビア国鉄118型 イタリア側のバス停

 

分断博物館

ノヴァゴリツァ駅舎の一部は分断博物館として、鉄のカーテンによる分断から壁が撤去されるまでのゴリツァの街と周辺の歴史を展示しています。

国境の鉄条網 ユーゴスラビアの赤い星
関係国の国旗 ユーゴスラビア時代の写真

写真には、国境のフェンスを乗り越えてイタリア側に脱出する人の姿も。ゴリツァは第2のベルルンの壁とよばれているものの、緩衝地帯を挟んで強固な二重の壁が造られ、狙撃兵が監視にあたっていたベルリンに比べれば、国境越えは容易だったようにも見受けます。

ユーゴスラビア時代のノヴァゴリツァ駅とその周辺
フェンスを越えてイタリアへ脱出する人々 ユーゴスラビア イタリア スロベニアのパスポート?

 

ボーヒン鉄道でイェセニツェへ

ノヴァゴリツァからリュブリャナへの帰りは遠回りで時間もかかるけど鉄道で。リュブリャナから北西方向はオーストリアのフィラッハを経てドイツのミュンヘン、南東方向へはセルビアのベオグラードを経てバリカン半島を縦断する幹線と、オーストリア国境近くのイェセニツェで接続するこのローカル線は、ボーヒン鉄道とよばれ観光用の蒸機列車が運行されることもある風光明媚な車窓が楽しめます。

手書きで切符を作ってくれるクロアチア鉄道に対して、スロベニア鉄道はコンピュータで発券。旧ユーゴスラビアの中では一番鉄道が進化している国でしょう。

ノヴァゴリツァ駅のディーゼルカー 813型ディーゼルカー

ノヴァゴリツァ駅構内には、2両編成のディーゼルカー2本留置中。車体中央のデッキにドアが1個所だけの813型と814型で、前者がエンジン付きのキハ、後者はエンジン無しのキクハです。調べてみると、1970年代にイタリアで製造したフィアット製のディーゼルカーの車体をスロベニアで更新したようです。

2編成のうちのどちらかがイェセニツェ行きになると思っていたら、セザナ方面から別の編成が到着。白を基調にしたラッピングが剥がれかけているのか、落書きも加わって酷い姿に。でも、ボックスシートの車内は綺麗で乗り心地も上々。

イェセニツェ行きのローカル列車が入線
車内はボックスシート 石積みのソルカン橋を渡る

ノヴァゴリツァを発車すると、立派な石積みのソルカン橋を渡ります。かつてはオーストリア・ハンガリー帝国の幹線だった名残でしょう。ディーゼル機関車の牽引する貨物列車と交換。

山の上の教会 車窓の集落
 
貨物列車と交換 石積みの駅舎

途中駅の駅舎は石積みで同じような造り。列車の運行間隔は1〜3時間で本数は少ないものの、各駅でそれなりの乗降があります。813/814型オリジナルタイプと交換。1970年代にイタリアのフィアットが製造。イタリア鉄道ALn668型のおでこが丸い初期型と同型だけど、正面の貫通扉がありません。

   
813/814型オリジナルタイプと交換 立派な駅舎
 
ボーヒン鉄道の車窓

車窓にユリアン・アルプスの雪山を望み、標高が上がってくると線路に雪が残る駅も。列車を見送る駅員さんの姿が、かつての日本の国鉄のローカル線と重なります。

駅員さんが列車を見送る 雪と桜?

 


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