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館内では、写真パネルや展示品で19世紀後半から現在に至る中国の鉄道の歴史を表しています。火曜日の午前中ですが、見学者は私一人だけ。完全に貸し切り状態です。

1875年にイギリス人の手により開通した呉淞鉄路

中国で最初の商業営業路線として開通した鉄道は、清の時代1875年にイギリスが上海の街から長江と黄浦江の合流点まで建設した全長14.9kmの呉淞鉄路です。でも、清朝の許可を受けずに勝手に建設したとのことで、1年余りで清朝に買収され、撤去されたのだとか。

呉淞鉄路の蒸気機関車 1874年英国製の先導(パイオニア)号

この呉淞鉄路で使用されたのが、中国の1号機関車とでもいうべき先導(パイオニア)号。軌間は762mmの狭軌で、軸配置はB、時速24〜32km/hとパネルには書かれていますが、無駄に長い煙突、車輪に対してボイラが細く、その上に乗った黒い箱は何? キャブは何処? 本当にこんな形をしていたのでしょうか。

1898年に呉淞鉄路の跡に開通した淞滬鉄路

一旦廃線にして撤去した呉淞鉄路の跡に、再度中国人が建設した鉄道が淞滬鉄路で、1898年に開通しています。上海鉄路博物館の横を通る上海軌道交通(地下鉄 )3号線は、淞滬鉄路を転換したものです。

その後、清朝末期には1908年には上海−南京間の滬寧鉄路が開通します。上海鉄路博物館は滬寧鉄路の上海側のターミナル駅で、1987年に現在の上海駅にその機能が移るまで“老北站”とも呼ばれた上海北駅です。

中華民国時代の孫文と鉄道建設

1909年には上海から杭州を経て寧波までの滬杭甬鉄路が開通し、このあたりの写真も展示されていますがここでは省略。

1911年の辛亥革命で孫文が清朝を倒して中華民国が成立します。孫文も積極的に鉄道建設を推し進めていきますが、時代は満州事変から第二次世界大戦に突入していきます。

第二次世界大戦による上海北駅や上海南駅の被害

第二次世界大戦中の日本軍の攻撃による上海北駅や南駅の被害の生々しい様子が展示され、ビデオで繰り返し流される子供の泣き叫ぶ姿が衝撃的です。

個人的には、中央下の写真パネルに“滬寧鉄路軌道車”として、車体前方の屋根から煙突が伸びた蒸気動車が写っており、都市の小運転に使われていたようで興味をそそります。

中国で使用されてきた客車の歴史

車両の歴史では、新幹線タイプの動車組が登場する最近まで、100年以上にわたって中国鉄路の旅客輸送を担ってきた客車の変遷が紹介されています。

蒸気機関車 ディーゼル機関車 電気機関車 ナンバープレートやメーカプレート

これらの客車や貨物列車を牽引してきた蒸気機関車、ディーゼル機関車、電気機関車も写真と実物のナンバープレートやメーカプレートで紹介されています。

鉄道連絡船(フェリーボート)

南京長江大橋の架橋前は、揚子江を船で渡っていたようです。その他にも各地に鉄路輪渡(鉄道フェリー)があったようで、模型船も展示されていますが、輪渡の様子を紹介するために設けたであろう中央のビデオには何も映っていません。

各種切符や乗車証

かつての硬券からバーコードを印字した現在の切符まで、車内補充券や記念切符も含め各種切符や、個人名を記入して写真を貼った公用乗車証が展示されています。1960〜70年代の日付が入っていますが、共産党のそれなりの地位に就くと公用パスがもらえたようです。

ローカル線の駅の事務室の風景

ローカル線の駅の事務室の様子が実物大で再現されています。閉塞にはタブレットが使われています。

 

サボと給湯器

中国の列車には、一般的には日本の特急ような愛称はありませんが、観光列車等が掲げたサボが展示されています。何故か、一緒にあるのが車内でお茶を入れるために中国の列車には欠かせない給湯器とヤカン、蓋のついた湯飲みです。そういえば20数年前に初めて中国の軟座車に乗ったときには、これでお茶が出てきました。

東方号や紅旗列車

かつての上海鉄路局の北京とを結ぶ看板列車は“東方号”を名乗っていました。紅旗列車は、模範となる服務を行っている列車に与えられる称号です。

高速鉄道の建設

21世紀になって、海外の技術導入でとは書いていないようですが、高速鉄路網の整備が始まります。中国独自開発と称しているCRH380Aのパネルを中心に、視察する胡錦涛前主席や温家宝前首相の写真も。

CRH動車組や韶山シリーズ、和諧型ELから保線機械まで

技術装備現代化の中に、何故かちょっと古い韶山4型電力機車の写真も。CRHシリーズの動車組はCRH1とCRH2は良いのですが、CRH5の写真を間違えてCRH3表示としているのがご愛敬。

CRHシリーズをはじめとする車両の模型

CRHシリーズや和諧型ELから標高5000mの青蔵鉄道のDLや客車まで、いろんな模型が並んでいます。上から2段目のCRHシリーズで見かけない車両は、はやてのデザインをいじったCRH380Aをアイボリーに青の細い線の他のCRHシリーズと同じ塗色にしたもののようです。CRH380Aは当初はこの塗色で計画されていたのでしょうか。

この他、前進型蒸気機関車や東風11型DLの周恩来号の大型模型も展示されていますが、ガラスケースの反射でうまく写っていないので割愛します。

運転シミュレータ

和諧型ELを模した大きな箱は運転シミュレータになっているようですが、誰もいなくて中にも入れませんでした。

わずか10元の入場料で楽しめます。訪問に際しては下記URLで開館日と開館時間をお確かめください。

http://www.museum.shrail.com/

 


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