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中国鉄道博物館東郊展館

中国鉄道科学研究院の正門から、守衛の指さす方向の道を行くと看板が出ています。“環鉄芸術城”はよく目立ちますが、“中国鉄道博物館”の看板は,後ろの方に小さく、遠慮がちに立っています。春とはいえ晴天で暑い中、中国鉄道科学研究院の壁に沿ってダンプカーが行き交うほこりっぽい道を進むと、踏切の横に“中国鉄道博物館”の表札がかかった門が現れます。

中央の水色が中国鉄道博物館の案内看板 中国鉄道博物館の門

この踏切から反対側を見ると、中国鉄道科学研究院の構内に塗装の剥げかかった怪しげな車両が留置されています。弊サイトとリンクいただいているRREさんから、この車両は中国メーカで開発された動力集中式の大白鯊号で、広州〜深セン間で営業運行にも使用された模様だが長続きしなかったはずとの情報をいただきました。

近くまで見に行ってみたいと思ったものの踏切のそばに守衛所があり、守衛さんがこちらを見ているので、望遠で1枚撮るだけにしておきます。先ほど構内に迷い込んだとき、もう少し奥まで行けばこの車両に出会えたはずなのに残念。帰りに正門からもう一度迷い込んでみようかな。

博物館の門から展示棟までは遠く、線路に沿った構内の道路はは500mはあるでしょう。一人で歩いていると、横にホンダのCR-V(だと思います)が停まり、窓を開けて青年が声をかけてきます。日本人なので中国語がわからないと英語で返すと、博物館に行くなら乗っていかないと言ってくれたので、ありがたく同乗させてもらいます。

中国鉄道科学研究院の留置車両 中国鉄道博物館の展示館

彼は展示館の入り口で降ろしてくれて、駐車場にクルマを置きに行ったので、先に入場券を買って入ります。広大な屋内展示館は体育館のような柱のない建物。展示車両の半数程度は蒸気機関車で、英語と中国語で書かれた説明をみると、中国各地で活躍してきた車種の中には日本製も多く含まれています。広い展示館内で一度だけ、先ほど車に乗せてもらった青年に出会いましたが、首からニコンのデジイチをぶら下げ、さかんにシャッターを切っています。中国本土にも“鉄路迷”はいるんだ。

中国鉄道博物館東郊展館は、こちらで詳しく紹介しています

蒸気機関車、電気機関車、ディーゼル機関車から客車、貨車、地下鉄電車まで、中国鉄道博物館の展示車両

16時近くになると、閉館時間にはピッタリ閉めるためでしょう、服務員が構内を回って入館者の追い出しにかかります。屋外でで写真を撮っていると、ホンダ車がやってきて、乗っていかないかと声をかけてくれます。来た道を歩いて帰るのも嫌だなと思い、バス停までお願いして乗ったところ、帰る方角だからと言って北京駅前のホテルまで送ってくれます。

土曜日に、ニコンのデジイチを持ってホンダの多目的スポーツ車で鉄道博物館に乗り付ける若い彼は、中国の新富裕層でしょう。車中では、お互い下手な英語での会話です。子供はまだいないようで、奥さんと台湾の阿里山森林鉄道に乗りに行ったことがあると言っていました。日本にも観光で複数回来ているそうで、何処が一番良かったかと聞くと“ベイハイド”? 中国では日本の地名の漢字を中国語読みするそうで、そういえば空港の案内放送でも東京は“ドンジン”と聞こえます。“ベイハイド”? 北京(ベイジン)のベイ、上海(シャンハイ)のハイ、“Is it Hokkaido ?”  “Sure!”

ホンダやニコンをはじめ、日本ブランドを絶賛していた彼。この5ヶ月後に起きた尖閣国有化に伴う騒動で、被害に遭っていなければ良いのですが。


中山公園

クルマで送ってもらったので、予定よりずいぶん早く北京駅前に戻ってきました。でも、中国鉄道博物館正陽門館は、もう閉館の時間。南京行きの夜行列車まで、まだ十分な時間があるので、東長安街を走るバスに乗って天安門に向かいます。

中山公園は天安門の西隣 孫文の青い屋根瓦

天安門の西隣、故宮に隣接して中山公園があります。中山公園の名は、中国や台湾の各地にありますが、辛亥革命で清朝を倒し、中華民国を建国した孫文(孫中山)にちなんだ名称です。

中山公園に入ると、南京の中山陵や台北の中正紀念堂(こちらは孫文ではなく蒋介石ですが)と同じ、青い瓦の門が出迎えてくれます。4月の公園は花が咲き乱れ、土曜日ということもあって大勢の北京市民の憩いの場として賑わっています。

4月中旬の北京は桜が満開

公園の奥にある、故宮と同じ色の屋根瓦の建物は中山堂。15世紀、明の時代の建築ですが、中華民国になってからの孫文の死後、ここに一時遺体が置かれたことから中山堂となり、公園の名も中山公園に改められたのだとか。

この石の形状は中国人のお気に入り? 中山堂

 


天安門広場からジャージャー麺の有名店

中山公園を出て、夕刻の天安門広場を北から南へ、こちらも大勢の市民で賑わっています。広場の中央にある毛主席紀念堂。一度遺体が展示されている中を見ててみたいと思っているのですが、開館時間が限られ、いつも行列が長いのでなかなか実現しません。正陽門を抜けて地下鉄前門駅へ。

天安門広場から見た天安門 天安門広場から見た人民大会堂
毛主席紀念堂 正陽門と正陽門箭楼

夕食は、前門から地下鉄で一駅の崇文門駅近くにある炸醤麺の有名店へ。北京の家庭料理の麺で、ゆでた麺に挽肉やタケノコを豆板醤で炒めて作った肉味噌を絡めていただきます。

ジャージャー麺の有名店 麺は真ん中の椀に入った肉味噌を絡めていただきます

崇文門駅から北京駅まで、地下鉄で一駅ですが、ちょうどトロリーバスが来たので、これに乗って戻ります。


地下鉄で北京南駅

北京駅前のホテルに預かってもらっていた荷物をピックアップ。地下鉄2号線と4号線を乗り継ぎ、夜行列車の始発、北京南駅に向かいます。宣武門で乗り換えた4号線の車内で、また若いカップルに席を譲ってもらいます。降りるときに気づいたのですが、“老弱病残孕専座”とあったので、彼らが座っていた席はシルバーシートだったようです。

新しい地下鉄4号線のホームにはホームドア 北京南駅の列車案内

日本より、北京の若い人の方がマナーが良いですね。東京の地下鉄より乗客の平均年齢が低いような気もすますが。同じ北京語を使っていても、台湾では“博愛座”でイメージがわきますね。

出札窓口と自動券売機 空港のような駅構内

北京南駅は、最近の中国高速鉄道の新しい駅と同様に、全体を大きな屋根で覆った空港のような建物です。1階がホームで、改札が始まるまで列車毎に待つ2階のスペースも、飛行機の搭乗口を大規模にしたような感じです。改札口は、号車別に前方と後方に2箇所あります。新幹線の車両を使った夜行列車は、一部の2等座席車を除いて寝台は全て軟臥(A寝台)で、料金も高く、一定以上の所得層が利用するためか、乗客が改札口に一斉に殺到して押し合う光景は見られません。

空港搭乗口のような待合スペース 自動改札機

 


 

 

 

 

 

 

  

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