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トラムに乗って迂回

仕方なく再び降りた電停まで戻り、迂回するトラムに乗って王宮の背後に広がるレアリ庭園の中を抜ける路線を通って大回りです。うーん、迷惑なマラソンだ。中華レストランはすぐに見つかったものの、ガイドブックに載っているランチメニューは無いとのこと。でも、英語併記の写真入りメニューがあって、注文は楽々。中国系の店員には英語も通じ、お味もOK。

カスッテロ広場の電停 お昼は中華レストランで

 

トリノ旧市街

昼食を終えて王宮前のカステッロ広場に戻ると、マラソンは終盤にさしかかっているようです。散らかったゴミの後片付けが始まった広場には、トリノ王宮、マーダーマ宮殿、大聖堂ドゥオーモなど、トリノを代表する歴史的建造物があり、“サボイア王家の王宮群”として世界遺産に登録されています。

マラソンの後片付け中の王宮前 マダーマ宮殿

マラソンによる交通規制は続いているものの、こちら側からは王宮の敷地内に入れるので、ぐるっと見て裏へ出るとそこはドゥオモ。正面の階段ではコンサートのようなものをやっていて、テレビも来て撮ってます。ドゥオモの中に入ってみると人々がいっぱいで、皆さん座って何かが始まるのを待っているような様子。こちらは早々に退散します。

     
王宮とサン・ロレンツォ教会のクーポラ       大聖堂ドゥオーモ

近くにあるバロック様式のカリニャーノ宮殿は、17世紀に建てられたレンガ造りの曲面のファサードをもち、サボイア家の宮殿として使われた後、サルデーニャ王国議会の議事堂になり、現在は博物館。前後で様子が異なります。

ドゥオーモの中は何故か満員 カリニャーノ宮殿の正面
カリニャーノ宮殿の裏 ローマ通り 歩道はポルティコ(アーケード)

マラソンの最終コースになっているのは、トリノ・ポルタ・ヌオヴァ駅とカステッロ広場を直線で結ぶローマ通り。他の多くの通りもそうですが、トリノの主な通りは、両側の建物の1階部分がポルティコと呼ばれるアーケードの歩道になっています。

カステッロ広場から駅に向かう途中にあるのがサン・カルロ広場。中央には、16世紀にフランスとの戦いに勝利しし、サボイア家の領地を奪還したエマヌエレ・フィリベルトの騎馬像があります。広場から駅に向かって、ローマ通りの両側に佇む双子教会がサン・カルロ教会とサンタ・クリスティーナ教会。

     
サン・カルロ広場       サンタ・クリスティーナ教会の内部

両方の教会を裏から見ると、ただの石造りのビルですが、その前にこんな白い人たちが横たわっていて、台座からは水が流れています。彼らがサン・カルロとサンタ・クリスティーナ?

裏から見たサン・カルロ教会(左)とサンタ・クリスティーナ教会(右)
トリノ・ポルタ・ヌオヴァ駅まで戻ってきた 地下鉄駅の改札

ローマ通りを、トリノ・ポルタ・ヌオヴァ駅まで戻ってきました。


トリノの地下鉄とヒストリックトラム

登山電車の駅で買ったトラムの1回券がまだ1枚残っているので、ホテルでしばし休憩の後、再び街に出かけます。トリノの地下鉄路線は、2006年のトリノオリンピックにあわせて開業した1本だけ。新しいだけあって、新交通システムのような小さな車両を使った無人の自動運転になっています。

ホーム扉には屋根まで付いて線路が囲われている 自動運転のトリノの地下鉄

1回券は90分有効ですが、地下鉄に乗れるのは1回だけ。次の駅で降りて15系統のトラムを待っていたのですが、同じ停留所にバスが来たので乗ってみると、すぐに終点で降ろされます。でも、ここから別の系統のトラムがあり、乗り換えてカスッテロ広場方面に向かいます。新しい、7車体連接の低床車もいます。

地下鉄の車内 トリノのトラム全低床車

車内から、カスッテロ広場の電停に旧型の電車が発車を待っているのを見つけ、次のポー通りで下車。通りの正面にはライトアップされたグラン・マドレ教会が浮かび、ビルの谷間から科学アカデミア宮殿の塔の先端部分だけが望めます。

     
科学アカデミア宮殿の塔       ライトアップされたグラン・マドレ教会

ポー通りは、トリノには珍しく道路の中央にトラムの路線が敷設されています。安全地帯で待っていると、向こうから7の系統番号を付けた電車がやってきます。ミラノの旧型車によく似たボギー車で、緑とクリームは昔のトリノのトラムの塗色なのだとか。車内は丸い椅子に照明は裸電球です。

ポー通りのヒストリックトラム ヒストリックトラムの車内

この7系統は、カスッテロ広場を起点にポルタ・ヌオヴァ駅前などを時計回りに一周する系統で、ヒストリックトラムにより運行されています。この日の昼間は見かけなかったので、トリノマラソンのために運休だったのかもしれません。

カスッテロ広場の7系統ヒストリックトラム カスッテロ広場から見たポー通り

ほぼ一周してみましたが、他の子供連れや観光客とおぼしき乗客も、行き先があるのではなく、このヒストリックトラムが目的で乗車しているようで、ほとんど一周しています。

夜のカスッテロ広場と王宮
左にサン・ロレンツォ教会のクーポラ
サンタ・クリスティーナ教会(左)とサン・カルロ教会(右)

カスッテロ広場まで戻ってきた段階で、90分の制限時間が近づいてきました。再び、先ほどと同じローマ通りを歩いてポルタ・ヌオヴァ駅近くのホテルに戻ります。ライトアップされたトリノの街は、昼間とはまた違った姿を見せてくれます。


ローカル線でフランスへ

11月も下旬になると北イタリアの夜明けは遅く、7時を過ぎてやっと明るくなり始めます。この日は、朝のサンレモ行きの列車でトリノから南東に向かい、国境を越えてフランスのブレイユへ、そこでニース行きの列車に乗り換える山越えのコースです。

     
夜明けのトリノ駅       新型の刻印機

前日に買った、トリノ−クーネオ間の切符と、ついでにクーネオ−ニース間の切符もホームの刻印機に通します。ミラノ中央駅の黄色い古いタイプと違って、トリノは緑の新しい機械で、問題なく刻印されました。

イタリア鉄道の近郊電車

隣に落書き電車が停まっていますが、サンレモ行きは新しいミヌエット。類似の車体で電車とディーゼルカーがありますが、これは床下でエンジンが回っています。エンジン音を聞いていると、回転数が常時一定のようで、エンジンで発電機を駆動してモーターで走る電気式と見受けます。走行系などは、電車と共通の部品を使っているのでしょうか。

ディーゼルカーのミヌエット ミヌエットの運転台

乗務員扉はなく、運転士は客室から出入りします。扉を開けたままにしていたので、運転士に断って運転台の写真を撮らせてもらいます。走行中は、残念ながら客室からの前方の車窓は望めません。

部分低床のミヌエットの車内 イタリアとフランス国境に連なる山脈

ミヌエットの車内は、ボックスシート。扉の前後の部分は低床になっています。電気式ならエンジンから台車への推進軸は不要なので、機器配置の自由度は大きくなりますね。

トリノを発車すると、車窓にモンブラン(イタリア語でモンテビアンコ)から続くアルプスの延長線上にあるイタリア、フランス国境の山々をのぞみながら、ミヌエットは電化区間を快走します。


トリノ発サンレモ行きミヌエットの車窓

乗車時間1時間半、山が迫ってきて留置線に木材を満載した貨車が見えるとクーネオに到着です。クーネオを発車すると非電化区間に入り、急勾配で山に分け入っていきます。クーネオから2人の運転士が乗ってきましたが客室で待機、トリノから乗務してきた運転士との交代はさらに30分ほど先のリモーネ。ここで列車交換のあと、ミヌエットは長い国境のトンネルに入ります。

運材車 クーネオ駅に到着

引き続きフランス編のニースは、こちら


 

 

 


 


 

 

 

 

 

 

  

 

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