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ペーナ宮殿の内部

宮殿の内部、各部屋の様子をご覧下さい。晩餐の間をはじめとして、華麗な部屋に豪華な調度品がならび、その奇異な外観に比べれば随分まともな造りです。

ペーナ宮殿の内部

 

シントラの王宮

宮殿の下から再び434系統の周遊バスに乗り、狭くて曲がりくねった山道を王宮前のレプブリカ広場まで降りてくると、街中の霧は晴れています。

シントラの王宮は、王家の夏の離宮。レコンキスタでキリスト教徒に追われた、イスラム教徒のムーア人が残していった建物をベースに、13世紀後半から何度も増改築が繰り返され、16世紀末には九州のキリシタン大名が派遣した天正遣欧少年使節もここを訪れているのだとか。王宮の訪問は2度目ですが、15年前は内部の撮影が禁止だったので、煙突のある厨房以外は全く記憶に残っていません。

       
シントラの王宮         白鳥の広間

訪問客を迎える大広間の天井に、首に王冠をかけた27羽の白鳥が描かれた白鳥の間。王の執務室の天井に、カササギが一面に描かれたカササギの間。天井に人魚が浮かぶ人魚の間。王家や貴族の紋章を描いた紋章の間、壁面のアズレージョが見事です。

カササギの間 人魚の間 紋章の広間の天井
紋章の広間の壁のアズレージョ 中国の間

屏風が飾られた中国の間。アラブの間の壁のアズレージョは15世紀のスペイン製で、国内最古だとか。礼拝堂の祭壇は、フレスコ画と十字架のシンプルなもの。晩餐会も行われた、豪華なシャンデリアのマヌエル王の間と続きます。

アラブの間 礼拝堂の祭壇 マヌエル王の間

王宮の外観で目立つ、高さ33mの2本の円錐は厨房の煙を排出する煙突。その内部はこんなふうになっています。

厨房 厨房の天井にある煙突
ようやく霧が晴れた王宮からの見晴らし 2本の煙突とマヌエル様式の窓枠の装飾に注目

霧が晴れて、王宮の窓越しに景色が見えるようになってきました。外に出てみると、王宮前のレプブリカ広場からシントラ市庁舎の特徴のある塔が望まれます。でも、向かいの山の上にあるはずのムーア人の城跡はまだ雲の中。

レプブリカ広場から市庁舎の塔が見える 山の上にあるはずのムーア人の城跡はまだ雲の中

王宮の横の路地を入ったところに店を構える地元のお菓子屋さんで、ケイジャータという名のチーズタルトと、トラヴィセートという卵黄クリーム入りパイ菓子を購入。有名店のようで、アメリカ人のグループがあれこれ大量に買い付けていて、順番待ちで時間を取られ、駅行きの帰りのバスの時間が迫りムーアの泉に立ち寄れず。

王宮横の狭い路地にある郷土菓子の有名店ビリキータ

 


シントラのトラム

シントラを再訪した本当の目的は、クラシックなトラムに乗ること。15年前、ロカ岬からシントラに向かうバスの車窓から、道路に沿って続く線路を見かけました。シントラの観光案内所でもらったパンフレットに、前年のリスボン万博にあわせて一旦廃止となったトラムの路線を復活させたとして、リスボンのトラムによく似た小さな電車が掲載されていました。

その後、路線がシントラの街中まで延長され、50分程かけて大西洋に面したマサス海岸との間を往復しています。観光用のため、定期運行は毎週金、土、日の3日間だけ。冬ダイヤでは1日3往復。13時の電車に乗って1往復し、シントラに戻ってバスでロカ岬に向かう計画です。

シントラにもこんな汽車が メインストリートの先へ

王宮から434系統の循環バスでシントラ駅に戻ってきました。シントラの中心部を抜けて Google map で見当を付けた方向に向かいます。途中、ヒゲの若い男性にトラムの乗り場を尋ねたら、リスボンに戻る電車ではないねと確認の上で場所を教えてくれました。

その場所に行ってみると、午前中にマサス海岸を1往復してきた4号が停車していますが、食事にでも行ったのか誰もいません。発車時刻が近づくと、若い男性の運転士と車掌が戻ってきました。2人とも私服ですが、肩から切符の入ったカバンを提げた車掌さんは、先ほど道を聞いたヒゲの男性。どうりで詳しく教えてくれたはずです。

始発停留所のシントラトラム4号

シントラトラムの車両は1930年代の米国ブリル製。ネットの写真を見ると、夏には運転台も客室も全面開放のオープンカーが走るようですが、今日の4号はリスボンのトラムとそっくりです。線路幅は、900mmのリスボンより広いメーターゲージ。リスボンのトラムの大半は、車体は古いものの走行装置は交換されていて、急勾配でも音もなくスイスイと高速で登りますが、こちらの台車はオリジナルのブリル21Eでしょう。もちろん吊りかけモーターで、ブレーキは丸いハンドルの手動ブレーキだけ。日本では、こんな保安装置では運行が許可されませんね。

デッキの折戸は、後から設置したのでしょう。乗車して運転台からドアを開けて車内に入ると、内装は木製でニス塗り。出入り口部分が2人がけのロングシート以外は転換式のクロスシートで、リスボンと同じ配置。天井の白熱灯やベンチレータの穴も、リスボンよりクラシックでいい感じ。

旧型の台車 直接制御器とハンドブレーキ
転換式のクロスシート 室内灯とベンチレータ

夏は混雑するようですが、オフシーズンの平日とあってか発車時刻になっても他に乗客は現れず、乗務員2人と私たち2人だけでマサス海岸に向かいます。道路脇に敷かれた単線の専用軌道は、大部分が一方的な下り坂。途中、車庫への分岐や交換可能な個所にポイントもありますが、乗車する客はなく停留所を通過。運転士さんは手動ブレーキのハンドルを回して速度を調整し、ガタガタ揺れながらノロノロと下っていきます。

シントラトラムの動画をご覧下さい。

 シントラの郊外を行くシントラトラム

車掌さんが切符を売りに来ました。リスボンからシントラの周遊切符はこのトラムには使えず、1人片道2€。

今日もお昼を食べる時間がなかったので、ビリキータで買ったお菓子を車内で昼食代わりに。

ベルの紐ば運転台にのびる ビリキータで買ったお菓子を昼食代わりに

30分ほど走ったところで、併用軌道部分の線路上にライトバンと小型トラックが駐車していて通れません。トラックは近くの店から持ち主が出てきて、すぐに移動してくれたのですが、ライトバンはぎりぎりのところで通せんぼ。運転士がどこかに電話をしています。

彼が言った、“これ、うちの会社のクルマだ”には呆れてしまいます。そういえば、この場所は交換可能になっていて、分岐線がその先の建物に続いています。扉の隙間から中を覗くと車庫で、ピットがあって無蓋貨車と廃車のような電車が入っています。でも、誰も人はいません。

チーズタルトのケイジャータ シントラトラムを運行する会社のクルマが通せんぼ

30分を経過しても、クルマのキーの持ち主は現れません。後のスケジュールが心配になってきた頃、車掌さんがここで下車するならチケットを払い戻すと提案してきました。立ち往生している場所は、ロカ岬方面の道路からマサス海岸方面に分かれたところで、歩いて戻ればロカ岬行きのバス停があるとのこと。シントラへ帰りの上り坂では吊りかけ音が楽しめると思っていたのですが、残念ながらここでシントラのトラムに見切りを付けることに。

立ち往生の電車 すぐ横にあった車庫の中

 


 

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