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再び列車交換

列車が停車した駅名を見ると、扎加蔵布。最高地点のタングラの次の駅です。交換のためだけに設けられた駅でしょう。列車のドアは開かないものの、誰かホームの階段に腰を下ろす2人の男の姿が。

扎加蔵布駅 車両のデッキ 左がトイレ
トイレにチベット文字を併記 ゴミ箱の蓋が外れたまま

またもやトイレに入って窓を開け、コンデジを外に。ホームの反対側は何もない高層湿原のような風景が果てしなく広がっています。やがて列車の接近する音が聞こえてきたのでシャッターボタンを何回か押しましたが、今回はカメラの向きが良くなかった。

扎加蔵布駅の周辺 扎加蔵布駅で交換する列車

青海チベット鉄道では、駅や車内に漢字(簡体)に加えてアルファベットとチベット文字が併記されています。アルファベットは外国人用として、チベット文字は、中国語の漢字が読めないチベット人が多いということなのでしょうか。

 

ツオナ湖

秋のお彼岸のこの時期、18時になっても北京から遙か西に離れたこの地の太陽は、まだ十分な高度を保っています。車窓に湖が現れ、列車は錯那湖駅を通過。ツオナ湖は標高4500m以上に位置する淡水湖で、列車はしばし湖畔に沿って走ります。

錯那湖駅を通過 湖を背にヤクの姿が
標高4500m以上に位置する錯那(ツオナ)湖

ツオナ湖の末端では、空に低く浮かぶ雲が鏡のような湖面に映り、乗客が一斉にカメラを向けます。そこに、食堂車で作った夕食の弁当を積んだ、車販のワゴンが回ってきます。

ツオナ湖の末端部分 高層湿原が雲を写し出す
車販のワゴンは夕食の弁当

 

夕食も食堂車で

昼食に引き続き、夕食も食堂車でいただきます。まだ路線の標高は4500mを超えているものの、高山病の症状をが出ることなく5000mのタングラ峠を無事に越えたので、ここでビールを解禁。調子に乗って追加したのが間違いのもと。

食も食堂車で ビールを飲んでしまった

食事中に、列車は夕暮れの那曲(ナクチュ)駅に停車。向こうは貨物のヤードになっています。関口知宏の中国鉄道大紀行では、拉薩から乗車してこの駅で途中下車しているので、食堂車にいなければ標高4513mのホームに立てたかもしれません。

コンテナの積みおろしのためのガントリークレーンも備えたナクチュ駅

ナクチュを発車すると夕闇が迫ってきます。この先にニェンチェン・タンラ山脈の絶景が待ち受けてるとのことですが、1本前の定期列車なら日暮れに間に合ったかもしれませんが、この臨時列車ではもう闇の中でしょう。

 

天空列車拉薩に到着

気圧が低いと食堂車で飲んだアルコールがよく回るようで、硬臥車に戻って寝台の上段に上り横になっていたら眠ってしまいました。同行客に“拉薩に着いた”よと起こされた時には、既に列車は駅のホームに停車中。あわてて荷物を持って下車します。列車はほぼ定刻の23時前に、終着の拉薩に到着し、駅に入る前に車窓からライトアップされたポタラ宮が見えたのだとか。

拉薩の駅名はチベット文字が併記 下車して出口に向かう
折り返しは成都・重慶行きになるらしい 当時は開通一周年

先頭の機関車まで写真を撮りに行きたかったのですが、350mも先で一緒に行動する団体旅行では無理。そうでなくても、駅員が早く出ろと乗客の追い出しにかかっています。この列車の折り返しは成都・重慶行きになるのでしょう、客車のサボが付け替えられています。

“熱烈慶祝青蔵鉄路通車一周年”の看板が掲げられた、天井の高い駅から外に出ると、ポタラ宮をモデルにしたといわれる巨大な拉薩駅舎がライトアップされています。

拉薩駅の出口
巨大な拉薩駅舎

列車は、到着前に一気に1000m近く高度を下げ、拉薩の標高は3641mですが、それでも富士山頂に近い高地です。ホテルでは0時過ぎにベッドに入ったのですが、睡眠中は呼吸数が落ちるためか息苦しくなって何度も目が覚め、大きく深呼吸をしてやっと落ち着くサイクルを繰り返してしまいました。危なかったですね。標高4500m以上を走行中の列車の中で寝てしまったときには、全く息苦しさを感じなかったので、青海チベット鉄道専用車両による車内へ酸素供給の効果ありと感じました。

なお、青海チベット鉄道は、2014年8月に拉薩から西へ250km、チベット自治区第二の都市、日喀則(シガツェ)までの路線が新規に開業したとのことです。


色拉(セラ)寺

4日目は、朝からチベット自治区の省都、拉薩の市内観光です。まずは、バスで市の北の郊外の山裾にあるチベット仏教三大寺院の一つ、色拉(セラ)寺に向かいます。バスに乗ったまま山門をくぐり、本殿の前に横付けします。

ここは、15世紀のはじめに建立されたチベット仏教ゲルク派の大寺院で、本殿ツォクチェンの他にチベット仏教を学ぶ学堂や僧坊が建ち並びます。かつては仏教大学だったそうで、ここで修行した日本人仏教学者もいるのだとか。

寺の本殿ツォクチェン ツォクチェンの壁画
境内にはたくさんの建物がある 学堂チェ・タツァン

我々観光客より、お参りに訪れたチベット仏教徒の方が多く、参拝のための行列が建物の外までできています。お堂の中は撮影禁止のため、本尊が何であったか忘れてしまいましたが、薄暗い中、ヤクのバターの灯明の強烈な臭いが充満していたことと、賽銭箱という概念がないようで、仏像の周辺をはじめ至る所にお札やコインが散乱していたことだけが印象に残っています。

お参りの人が手に持っているボトルは、流動性のあるヤクのバター。線香をあげる代わりでしょうか、堂内でお灯明に注ぎ足して回ります。

お参りのチベット族 手に持つボトルは灯明に注ぎ足すヤクのバター
チベット仏教徒は木陰で休憩中も手に持つマニ車を回している

チベット仏教徒は、木陰で休憩中も右手に持つマニ車を回し続けます。お堂の前では、最も丁寧なお参り方法だといわれる五体投地の礼拝が行われています。イスラムの礼拝に似ていますが、こちらは身体を投げ出して完全に腹這いになるため、皆さん地面に敷く長いマイ・マットと、手にはめる下駄のような板を持参しています。

五体投地の礼拝
山の中腹にも建物が 談笑するお坊さん

 


 

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