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台東行き普快車は太平洋側へ

台湾山脈の下を抜ける長い長いトンネルから出ると、列車は古莊に停車します。この駅も、1日に上下2本ずつの列車が停まるだけ。やがて再び海が現れ、列車は台湾の東海岸に出て、車窓いっぱいに太平洋が広がります。

列車の後部デッキの貫通路には扉はなく、横棒が1本と下の方にチェーンがあるだけ。でも、日本の国鉄の旧型客車列車にはそれすらなかったと思います。走行中にデッキに出ていると、車掌さんから車内に入るように促されます。

車窓いっぱいに太平洋 後部デッキは横棒が1本だけ
金崙駅で新左營行きの莒光号と交換

南廻線は開通が1992年と新しいので、何処も立派な駅舎を備えていますが乗降客はほとんどいません。金崙駅で莒光号と交換待ちのためしばし停車。車掌さんもホームに降りています。もし動き始めても、手動扉だから飛び乗れば置いて行かれることはありません。日本の国鉄でも、旧型客車列車はみんなそうでした。

年代を感じさせる窓 後部デッキのチェーン 知本で台北行き莒光号と交換

温泉で有名な知本で再び莒光号と交換。台東発、高雄経由台北行き、台湾を2/3周する長距離列車です。今度は、向こうが先に到着して待っていたので、写真を撮る余裕がありません。

3671次普快車は、定刻14時20分に終着台東に到着します。この訪問から1年3ヶ月後に花東線の電化が完成しますが、この時点では台東駅構内にはまだポールは立っていません。わずかな乗客が下車している間に、先頭ではもう機関車を切り離しています。

右から書く往台東のサボ 台東に到着すると機関車の切り離し

しばらくすると、今度は後部に別の機関車を連結します。高雄方面に引き出すのかと思い、ホームの端でカメラを構えていると、そのまま向こうへ、推進運転で車両基地の方へ引き揚げてしまいました。夕刻の枋寮行きまで、しばし休憩でしょう。

すぐに後部に機関車を連結

 


台東

続いて、台東駅のホームに台北経由樹林行きの自強号がディーゼルカーで入線してきます。当初計画ではこれで駅弁で有名な池上まで行くつもりでしたが、帰りの高雄行き自強号の指定がとれず、普快車と区間車の乗り継ぎでは帰着が遅くなるので、池上行きは取りやめて台東から指定席のとれた莒光号で折り返すことに。

池上まで乗るつもりだった自強号 台東駅舎

台東駅は台東市の郊外にあり、周囲は公園が整備されているだけで他には何も無く、人もいない所です。ここは、南廻線の部分開通時に市街地にある花東線の終点、台東駅に向かう途中で分岐するために設けた駅で、南廻線が枋寮で屏東線につながって全通したときは、台東新駅を名乗っていました。その後、台東新−台東間が廃止されてバスに転換し、台東新駅が台東駅となった経緯があります。

駅前の広場には南廻線の記念碑がある

10年近く前に、現在の台東駅からバスに乗って訪れたとき、市街地にあったもとの台東駅は、駅舎や線路を残して鉄道公園のように整備されていました。今回は、高雄へ折り返す列車の時間の関係で、市街地を再訪する余裕がありません。

台東駅前の広場周辺を見て回ると、南廻線建設の記念碑が整備されています。駅舎の横には、東海岸から山岳地帯に居住する少数民族(原住民)の木彫り像が建ち並んでいます。

       
駅前に立つ原住民の木彫り         駅構内にある憲兵服務台

駅舎の中に戻ると、改札の横に“憲兵服務台”なるものがあります。いかめしい名称ですが、背後に掲げている服務項目は、官兵救難救助、官兵遺失物処理、受理軍民報案、接受軍校招生報名、協力執行警衛勤務、諮詢服務の6項目です。他の駅では見かけた記憶がないのですが、台東に中華民国軍の大規模な基地でもあるのでしょうか。

また、構内で池上弁当を販売しています。なんだ、池上まで行かなくても台東で入手できるんだ。莒光号の発車は16時。ちょっと早めの夕食に、池上弁当と隣のコンビニでビールを買って、ホームに上がります。

台東でも池上弁当が買える 昔の日本を思わせる改札口

台東駅のホームに、2両編成のディーゼルカーが入線しています。東急車両製のステンレス車DR2700型で、伊豆急100型によく似た顔をして、日本の国鉄気動車のDT22とよく似たウイング式、コイルバネの台車を履いています。

1960年代後半の輸入当初は、西部幹線の光華号特快として俊足を誇ったそうですが、電化による都落ち。冷房もないため、花東線の普快車として最後の活躍をしています。今回は乗車の時間はとれませんが、花東線の電化完成までにもう一度訪れるつもりです。

花東線の普快車 日本のディーゼルカーによく似た台車

台東駅の側線には、日本の国鉄時代の貨物列車を思わせる、各種車種の日本型貨車が留置されています。

台東駅の側線に並ぶ各種貨車

 


台東から莒光号で高雄へ

台東始発の莒光号は新左營行き。高雄から2駅足を伸ばして、新幹線への接続を考慮しています。民営の新幹線、高鉄が開業した頃に比べると、国営の台鉄側が歩み寄って接続を改善し、利用者の便に供しているように思われます。

新左營行き莒光号で高雄に戻る

台東で買った池上弁当は、セブンイレブンのコンビニ弁当に比べると、値段も良いが品質も一段上です。今度は、マンゴービールなどに手を出さず、普通の台湾ビールとともにおいしくいただきます。それにしても、自強号も莒光号も窓側の壁に缶ビールが置けるコップ立てはあるのですが、テーブルがない。指定席が窓側で良かったものの、通路側を指定されてしまうと2つの手でビールと箸と弁当を持つのは困難。

台東駅で買った池上弁当

台湾山脈の下を通る長いトンネルを抜け、枋山の先で再び海が見える所までくると、台湾海峡に沈む夕陽の前を小さな船のシルエットが横切っていきます。台東から3時間で莒光号は高雄に到着、大半の乗客が下車します。

台湾海峡の夕陽 台東から3時間で高雄に到着

ホテルに帰る前に、地下鉄紅線と橘線が交差する美麗島駅に立ち寄ります。地下の改札周辺に、直径が30mある“光之穹頂”と名付けたステンドグラスが設置されています。ガラス張りの地上への出入り口は、日本人の設計だとか。

地下鉄美麗島駅 ステンドグラスとガラス張りの地上への出入り口

六合国際観光夜市は、美麗島駅のすぐ近く。前日に続いてやってきました。3時間前に駅弁も食べているし、今日は夜食のつもりで、屋台の後ろに構えている店に入り、雛肉飯と魚のすり身の入った魚丸湯を注文します。あわせて200円。ところで、看板のメニューにある“下水湯”って何?

六合国際観光夜市の雛肉飯と魚丸湯

 


 

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