津軽線 |
津軽線は、津軽半島の東側を青森から三厩まで、陸奥湾にそって走る線です。今では途中の中小国までは電化され、青函トンネルを介して本州と北海道を結ぶ幹線の一部として機能しており、スーパー白鳥や北斗星などの走る路線ですが、私の訪れた1970年には 全線にわたって純粋なローカル線でした。本州の北端に位置し、寒さの厳しい地方を走る津軽線は、普通列車でもデッキ付きで小さな二重窓を持つ、北海道仕様の気動車キハ22が使われていました。
青森からこの列車に揺られること2時間近くかけてやっと着いた終点の三厩は、旅客用ホームは片面1本だけの駅。でも、ほかに貨物ホームと機関車の付け替えのための機まわり線がありました。貨物列車の先頭で待機していた機関車は、C11型蒸気機関車。この駅にターンテーブルがあったかどうかは、記憶に残っていません。
駅前で乗り換えの乗客を待っていた、津軽半島の先端の竜飛岬に向かうバスは、青森市営バス。何でこんなところが営業範囲だったんでしょう。 ちなみに、2003年の時刻表では三厩村営バスに代わっています。
三厩から約1時間。終点でバスを降り、強風の吹く竜飛岬の先端の高台に登ると灯台があり、対岸の北海道渡島半島がかすんで見えます。眼下には、世紀の大事業、本州と北海道を海底で結ぶ国鉄の青函トンネルの工事が始まっていました。トンネルが完成して列車が走り始めるのは、それから18年後のことです。
2003/03記