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旅の車窓から
ロシア ウラジオストク ハバロフスク |
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2017年7月の飛び石連休を絡めて、極東ロシアに行きました。ウラジオストクに入り夜行列車でハバロフスクに移動するコースです。個人手配かエアとホテル+列車のパッケージツアーにするか迷ったのですが、ビザをはじめ何かと手配が面倒なロシア。費用的にも大差はないので、ロシアを専門に取り扱う旅行会社のパックツアーを採用することに。
成田−ウラジオストク間には、S7航空が週に3便、成田−ハバロフスク間には同じく2便が就航していますが、2017年のゴールデンウイークから関空−ウラジオストック便が9年ぶりに週2便復活。競争がないので航空運賃が高いものの、就航にあたって多少は安い運賃を出してきたようで、曜日の都合もあり関空回りのウラジオストク2泊、車中1泊、ハバロフスク2泊の6日間を採用することに。
※ 14ページの末尾にそれぞれリンク先を設けました。詳しく知りたい方はご利用ください。
前夜に東京駅から夜行バスに乗車。京都駅に着いた記憶はかすかにあるものの、大阪駅とユニバーサルスタジオはどこかに飛んでいて、気付いたときは天王寺。乗車時には満席だった乗客も、残っているのはわずか数名。
道路の拡張で軌道が移設され、綺麗になった阪堺電軌の浜寺駅前行きに乗車。堺市内で低床連節車に出会ったものの、この時期は冷房のない旧型車は出番がないようです。
▲ 軌道が整備された阪堺電軌の天王寺
▲ 初めて出会った低床車
南海本線の浜寺公園駅は、レトロな駅舎が工事中。各停に乗って次の羽衣で空港急行に乗り換え関空へ。
▲ 南海の空港急行が入線
▲ ラピートと対面
S7航空570便は、蛍光グリーンのエアバスA320。ワンワールド加盟だが、団体包括運賃ではJALにマイルは付かなかった。
▲ 関空を離陸したS7航空
同じ色のワゴンで配ってくれる機内食は、オレンジジュースまたは紅茶とパンがパサパサのサンドイッチ。写真のビールとつまみは、酒類を積んでいないことがわかっていたので、関空の制限区域内のコンビニで調達して機内に持ち込んだもの。
▲ ワゴンも蛍光グリーン
▲ 機内食はパサパサのサンドイッチ ビールは持ち込み
地図で見ると、関空-ウラジオストクは関空-札幌とほぼ同じ距離。わずか2時間余りで着くヨーロッパ。日本海の先にロシア沿海州の海岸線が見えてくると、もう着陸です。
▲ ロシア沿海州が見えてきた
前回のモスクワやサンクトペテルブルク訪問から22年ぶりのロシア。ウラジオストク空港の誘導路を走行中に、旧ソ連製か見慣れない機体が。コンデジを取り出して窓からそっと撮ったのは、ターボプロップ機のИл18と貨物機のИл76。
▲ ウラジオストク空港 双発のプロペラ機
▲ ターボプロップ機のイリューシン(Ил)18
▲ 空軍の貨物機イリューシン(Ил)76
ウラジオストクは人口60万人。早くも明治の初期には日本領事館が置かれ、その昔に日本人街があった形跡が残っています。
日本より西にあるのに時差は+1時間。サマータイムは採用していないものの、年中サマータイムのようなもの。パックツアーには空港送迎が付いているので、2組5人で現地旅行社の出迎えのロシア人ガイドとともにクルマで市内に向かいます。その前に、到着ロビーのATMでロシアルーブルのキャッシングを忘れないように。
▲ 到着ロビーのATM
ウラジオストク空港は成田空港ほど遠くはないものの、それでも市内から40km以上の距離があり、数年前にシベリア鉄道から分岐する空港線が開通したものの、1日のわずか5本で、日本からの便の到着は最終電車の出たあと。バスも最終便への接続がギリギリだったことも、パックツアーを選んだ理由の一つ。
▲ 高速道路で空港からウラジオストクへ
市内の手前で高速を降り、一般道で中心部に向かいます。現地旅行社のクルマは左ハンドルだけど、市内を走る8割は右ハンドルの日本の中古車。そういえば90年代にこんなのあったなー、とちょっと懐かしい車種も。右ハンドルのタクシーでは、歩道から助手席に乗れません。
▲ 市内に入ってきた
ウラジオストク駅近くのホテルの前で我々を降ろし、“明後日の夜9時に迎えに来る”と言い残してガイドは帰って行きます。この9時が後ほど問題になることに。
夕食は、ホテルの近くのロシア料理のレストランへ。ロシアのビールは安くてうまい!
▲ ウラジオストク駅近くのレストラン
▲ ロシアのビールは安くてうまい
▲ ロシア料理で夕食
食後の散歩に、目の前にあるシベリア鉄道の始発ウラジオストク駅へ。1893年に開設し、1912年に現在の荘厳なネオ・ロシア様式になった駅舎。
▲ ウラジオストク駅舎
▲ 駅舎とホーム
改札はないので、駅舎に入らなくても外部の横断陸橋から直接ホームに降りられます。ホームの上には蒸気機関車が保存され、ヘッドライトが点灯。その前にはモスクワからウラジオストクまで、シベリア鉄道の距離9288kmを刻んだ碑が立っています。もっとも、その後の路線の改良工事で、距離は変更になっているのだとか。
▲ 保存蒸気機関車
▲ モスクワから9288kmの碑
ホームに停車中の無人の客車の窓には、号車番号とともに“ウラジオストク−モスクワ”の文字。この日のロシア号は発車済みのはずなので、翌日の列車に充当される車両でしょうか。編成の最後尾までいってみると、入れ換え用のディーゼル機関車が連結されています。
▲ ホーム停車中の客車
▲ ウラジオストク モスクワ 7号車の文字
▲ 最後尾には入れ換え用ディーゼル機関車
隣の側線には軌道検測車でしょうか、業務用の客車が留置されています。
▲ 側線には業務用の車両
▲ この客車も業務用のようだ
3面7線のホームのうち、一番端のホームには、この日の運用を終えた空港線の専用電車、アエロエキスプレスが2編成縦列駐車。このホームだけは、駅舎も別になったアエロエクスプレス専用で、自動改札機があるため切符がないと入れません。
▲ 営業を終えたアエロエクスプレスが2編成ならぶ