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羅東森林鐵路の保存車両

竹林駅には15号蒸気機関車と3両のオープンデッキに側面2段窓のボギー客車が停まっています。15号機関車の前に立つプレートのはその概要が記載されています。台湾機械公司製造の動輪3軸のC型タンク機、台湾国産で羅東森林鐵路が最後に導入した機関車ながら、製造年月日は不詳だとか。

竹林駅に停車する列車
15号機関車

客車は現役当時の車両ではなく、図面等を参考にあとから製作したようです。機関車と連結器の高さが食い違っている点など、何とかなりませんかね。台車もスクラップにして残っていなかったのでしょう。枕バネも軸バネも無い構造で、ボギー台車ふうながらI型鋼で車体に固定されていて、首を振ることができ無いように見受けます。

カップルが撮影中 この連結器ではちょっと
新造されたと思われる客車 この台車はないでしょう
客車の車内 車両洗浄用作業台

現役当時の客車は、木曽の森林鉄道や阿里山森林鐵路と同様にロングシートだったと思われますが、ここでは観光客の休憩スペースとすべく、テーブルに切り株の椅子を配置してなかなかおしゃれな車内です。

コンクリート製の車両洗浄用作業台は、現役当時のものかもしれません。車庫らしき建物に線路が続いているのですが、シャッターが降りていました。

貯木池に沿って奥の方へ、瓦屋根で木造の日本建築が整備されています。昔は、営林署職員の官舎が並んでいたのでしょうか。今は芸術家のスタジオとして改装して開放されています。

日本式家屋 官舎を再現
実際に住んでいる日本家屋 営業中の理髪店

かつては、営林署の幹部の官舎かと想像しますが、洗濯物が干してあるので実際に居住用として使われている広い庭のある平屋の日本家屋や、看板を掲げて営業している理髪店もあります。

貯木池を背景に、原木の幹や根を使った観光客の記念写真スポットが整備されています。中国人は、グニャグニャ曲がった木や根っこ珍重しますね。池の向こうは台鉄宜蘭線。自強号が駆け抜けていきます。

原木を使ったモニュメント 貯木池の向こうを自強号が行く

この他にも、檜の幹や根をに彫刻を施した芸術作品が展示されています。

檜の原木を使った彫像

屋根の下で保存展示されている蒸機機関車もあります。看板には、機関車や3等客車、有蓋貨車の型式図も。材木を乗せて運搬したリヤカーも2種類3台。

機関車や3等客車、有蓋貨車の型式図 材木を乗せたリヤカー

12トンのC型のタンク機関車9号は、1941年の台湾機械公司製と記載されていますが、戦前の機関車は日本の本土から導入していて、川崎車両製の間違いと思われます。貯木池の近くで運材列車を牽いていた8号機も同時に製造されたとか。

9号機関車

隣に並ぶ、同じく12トンのC型の11号と12号は、ともに日本の統治が終わった台湾光復後の1958年の台湾機械公司製と記載されていますが、同じメーカで同年に形状が異なる2両が製造されたとは、これも怪しいのでは。日本の川崎車両製の模造で、台湾との混血機関車だとか。

11号機関車
12号機関車

3両とも、動輪もロッドも全身真っ黒。後ろから見ると、9号には石炭を搭載する場所がありません。キャブの中にでも積載していたのでしょうか。

11号と9号機関車 機関車の後部とリヤカー

重量物運搬用のリヤカーもあります。762mmゲージの線路は、古いレールに新しい枕木を用意したのでしょう。

少数民族の像が立つ、羅東自然教育中心の森活館はお休みのようでした。

重量物運搬用リヤカー
森林鐵路の線路は762mmゲージ 羅東自然教育中心の森活館

 


羅東

市街地をブラブラ歩いて羅東駅に戻ります。蘇澳までの切符を買ってホームに降りると、電気機関車の牽く貨物列車が自強号の待避で停車中。若いカップルが機関車の前で写真を撮る隣のホームから、台北方面に向かうディーゼルカーの自強号が発車して行きます。これも、数ヶ月後の台東線の電化で、振り子式の電車に置き換えられるのかもしれません。

羅東駅前商店街 羅東駅の貨物列車
機関車と写真を撮るカップル 台北方面行きディーゼルカーの自強号

蘇澳行きの区間車が入線してきます。韓国大宇製ステンレス車体の500型、ビニール張りロングシートの4連。台湾で、一番乗りたくない車両です。

蘇澳行き区間車が入線 車掌さんが車内改札

 


 

 

 

 

 

 

  

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