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ペナンには、同族のための寺院だけではなく、誰もがお参りする一般の寺院もあります。19世紀の後半に中国の福州地方から移ってきた人々が建立した廣福宮は、ペナン最古の中国廟で観音様を祀るので観音亭や観音寺とも呼ばれ、境内の入口に立ち並ぶのは赤紫の太くて大きな線香。
廣福宮観音亭 | 入口に太い線香が立ち並ぶ |
線香を持ってお参りをする人々 | この木が中国してる |
何本もの長い線香を掲げてお祈りする人々の姿やしぐさは、香港や台湾に通じるものがあり、お線香を受け取って蓮の蝋燭から火を付け、見よう見まねでお参りです。
もらったお線香に火を付けてお参り | |
廣福宮観音亭の内部 | テーブルのお供え |
ジョージタウンの市街地を抜けて、島の北東海岸方面に向かいます。白にオレンジ屋根の建物は、ヨーロッパ風のネオ・パラディアン建築。19世紀のはじめに建てられたペナン高等裁判所。その向かいには、緑の芝生に囲まれた高い尖塔を持つ白亜のセント・ジョージ教会。19世紀前半の建築で、東南アジア最古の英国国教会。太平洋戦争の初期に、侵攻した日本軍の空襲で被害を受け、戦後の修復だとか。
高等裁判所 | セント・ジョージ教会 |
セント・ジョージ教会の内部 | 教会前の丸い建物はフランシス・ライト上陸100周年記念 |
教会前の円筒の建物は、フランシス・ライト・メモリアル。キャプテン・フランシス・ライトのペナン島上陸100周年を記念したパビリオンだとか。
高等裁判所の斜め向かいにあるペナン博物館。19世紀末に学校として建てられ、博物館として公開されたのは今から90年前の歴史のある施設。表の庭には、ペナンヒルに登る木造車体のケーブルカーが保存展示されています。車体の両側に、コンクリートで階段状のホームを再現しているので、足回りが隠れてしまいちょっと残念。
ペナン博物館 | 博物館の庭にペナンヒルのケーブルカー |
木造のケーブルカーの車体 |
また、2台のクラシックカーや三輪トラックも置かれているものの説明がありません。わずか1リンギット、25円ほどの入場料を払って館内に入ると、冷房が効いていて生き返った気分。豪華な民族衣装や調度品から庶民の生活まで、ペナンの歴史と文化を伝える貴重なコレクションが展示されていて、コストパフォーマンスは抜群。
博物館の表の庭にクラシックカー | |
三輪トラックも | 豪華な衣裳 |
豪華な調度品から | |
庶民の生活まで |
写真や資料の中には、第二次世界大戦中の日本軍の侵攻に関連する資料や、日本がペナンで発行した紙幣などの展示もあり、いろいろ迷惑をかけた日本人としては肩身の狭い思いも。
第二次世界大戦中に侵攻した日本軍 | 日本軍の文書など |
トラムがあったようで | 先代のペナンヒルのケーブルカー |
写真のパネルには、かつて1950年代までジョージタウンを走っていたトラムや、ペナンヒルに登るケーブルカーの先代の車両の姿も。
高等裁判所から海側はエスプラネードと呼ばれる地域。芝生のコタ・ラマ公園に面してクリーム色と白亜の歴史的建造物が並んで立つのが、19世紀後半に建てられたタウンホールと20世紀初頭のシティーホール。バルコニーのあるタウンホールは、街の有力者達が集う社交場だった建物。隣のシティーホールはペナン市庁舎で、現在は市議会議場。かつては、この地を支配したイギリス東インド会社がここに拠点を置いたのだとか。
クリーム色のタウンホール | 白亜の市庁舎 シティーホール |
戦争記念碑 |
海を背にして立つ戦争記念碑。第1次世界大戦、第2次世界大戦のほかにも、捕虜を使って日本軍が建設し、死の鉄道と呼ばれたタイとビルマを結ぶ泰緬鉄道、1948年から60年のMalayan Emergency(マレーシア緊急状態)、1963年から66年のIndonesia–Malaysia confrontation(インドネシアとマレーシアの衝突)、1968年から90年の冷戦下におけるRe-Insurgency period(共産主義者の反乱)が刻まれています。この時代、日本人の記憶にあるのはベトナム戦争ですが、マレーシアもまだ平和になって30年にならないのですね。
広いコタ・ラマ公園の隣はコーン・ウォリス要塞。ここは1786年に英国人フランシス・ライトがペナン島に上陸した場所。その場所に英国が建設した要塞で、コーン・ウォリスは当時の東インド会社提督の名前だとか。マレーシア最大の砦で、函館の五稜郭の五角形を四角形にしたような形をしています。暑いので、海に向けられた大砲が並ぶ様子を外から眺めただけでパス。
広いコタ・ラマ公園 | |
大砲の並ぶコーン・ウォリス要塞 | 要塞に立つ灯台 |
要塞の海側にはマレーシア海軍の施設。隣は地図で見るとヨットクラブのようですが、象の化身のようなヒンドゥーの神様の姿も。
海側には海軍の施設も | ヒンドゥー教の何か? |
丸いモニュメントと隣接するビクトリア・メモリアル時計塔 |
ロータリーの中心にある噴水に丸いモニュメント。隣接して立つのは、ジョージタウンのランドマーク的存在のヴィクトリア・メモリアル時計台。19世紀末に、当時の英国ヴィクトリア女王の即位60周年を記念して、地元の有力者の寄付で建設。高さは在位年数と同じ60フィートにしたのだとか。