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旅の車窓から

中国縦断 北京・南京・上海・広州

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ANAのマイレージで北京−南京−上海−広州−香港へ

2011年末でANAのマイレージの一部が期限切れとなるため、翌2012年4月の日程で羽田−北京と香港−羽田の経路で無料航空券を手配しました。前年には、尖閣諸島の日本の領海を侵犯した中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりする事件は発生していましたが、東京都にいた暴走老人が尖閣購入で中国を煽る前で、まだ日中関係が小康状態を保っている時でした。

北京から香港へは、2003年に北京西駅から紅磡駅まで、直通列車の京九特快で走破していますが、その後の10年で中国の鉄道は高速新線の開通により大きく変貌しています。香港の入口は広州になりますが、2012年の春段階では、まだ北京−広州間の高速新線全通前で、北京から香港まで、途中下車をしながら色々な列車を乗り継いで移動することを計画しました。

時間を有効に使うには、広州まで夜行列車で入ることです。中国の列車はネットで検索でき、列車毎に寝台や座席の種類別に残りの枚数まで確認することができます。でも、残念ながら中国国外からネットで購入することはできないようです。

残席の状況を見ていると、新幹線タイプの列車は本数が多いことに加え価格も高いためか、昼行も夜行も当日でも空席がありますが、在来線の夜行特快や快速は人気が高く、中国入国後に購入しようとしても既に満席の可能性が高そうです。

2003年当時は、北京から香港への直通列車T97次特快の切符の手配を日本の旅行会社に依頼したところ、日本と中国両方の旅行社の手数料に加えてトンデモナイ為替レートが適用されて定価の2倍近い金額を払うことになり、車内で同室になった香港人に呆れられたことがあります。同じ轍をふまないよう、入手が困難な上海から広州への最速夜行列車、T99次特快の軟臥(1等寝台)に限って、ネットで中国の旅行会社に依頼しておき、現地で直接受け取りに行くことにしました。

※ 11ページの末尾にそれぞれリンク先を設けました。詳しく知りたい方はご利用ください。


空港から機場快線と地鉄で北京駅へ

羽田から北京へのフライトは、わずか3時間半。ANAの午前便で飛び立ち、水平飛行に移って食事をしてくつろいでいるともう到着です。新交通システムのような電車で到着ターミナルに向かい、入国審査、荷物の受け取りを済ませて、向かいのビルにある機場快線(エアポートエクスプレス)の空港第3ターミナル駅に向かいます。

前年の秋に、スペインに向かう飛行機の乗り継ぎ時間を利用して市内へ出てから、半年ぶりの北京です。市内公共交通のICカード“一卡通”を持っているので、JRと同じ形をした自動改札機に押し当てて通ります。北京の地下鉄運賃2元に対して、機場快線は12.5倍の25元(当時のレートで360円、円安の2014年1月では430円)という高価な乗り物ですが、4両編成の乗客数はまずまず。駅では乗車前に、飛行機と同じ手荷物のX線検査を受ける必要があります。

空港内のターミナル間を結ぶ新交通システム 機場快線空港駅の改札 奥に手荷物検査

車内は、通路をはさんで2人がけのクロスシートが並んでいますが、回転せず向きを変えることはできません。先頭部分は、中央の運転台を避ける形で1人と2人の計3人がけのボックスシートになっていて、ちょっと珍しい座席配置。列車は、第3ターミナルを発車後、第2ターミナルでスイッチバックして、北京市内の東直門に向かいます。

第3ターミナル駅に機場快線東直門行きが到着 車内は回転しないクロスシート

従って、第3ターミナル発車時の最後尾が第2ターミナルから北京に向かう先頭車となり、この3人がけボックスの右側通路側がかぶりつき席となるので、ここに陣取ります。無人運転ですが、上海のリニアモーターカーと同様に運転台に乗務員が乗っています。仕事は前方の監視でしょうか。午後の日差しが逆光になり、正面窓のカーテンを半分以上降ろされてしまい、狭い隙間から対向列車の撮影です。

先頭部のかぶりつき席 機場快線のすれ違い 線路の間にリアクションプレート

機場快線は、都営大江戸線等と同じ車輪のあるリニアモーターカー。線路の中央にはリアクションプレートが並びます。第三軌条集電で最高速度110km/h。途中駅の三元橋で地下鉄10号線、終点の東直門で2号線と13号線に接続しています。地下鉄の場合、リニアモーターカーはトンネル断面を小さくできて建設コストが下げられるそうですが、機場快線に採用して何かメリットがあるのでしょうか。


両替と列車の切符の購入に半日を費やす

機場快線は途中駅、三元橋の手前で地下に入ります。終点の東直門で地下鉄2号線に乗り換え北京駅で下車、ホテルにチェックインします。チェックイン時に、現金で200元のデポジットを要求されます。クレジットカードを提示しているのですが、カードより現金重視の考えですかね。まだキャッシングしていないので、前回の残りを持ってきただけの中国元は200元もなく、代わりに日本のお札を預けておきます。

まずは列車の切符を買わねばなりません。上海−広州間のT99次特快の軟臥は、上海の旅行社に手配済みのため、北京では北京南から南京への新幹線型の夜行寝台と、南京南から上海虹橋への新幹線及び広州東から香港紅磡への城際直通車の3枚です。

これらの切符の購入は現金のみのようなので、まずはクレジットカードでキャッシングです。いつもは北京空港のATMでキャッシングするのですが、この日は北京駅まで来てしまいました。早速、駅近くの中国建設銀行や深圳開発津銀行のATMに複数のクレジットカードを入れてみたものの、ビザはいずれもエラーで使えず、マスターは何故か引き出せる限度額が低すぎます。さー困った。

     
地下鉄と接続の東直門駅に到着       中国銀行でキャッシング

でも、中国では日本と違って3時を過ぎても銀行の窓口は開いています。ネットで探した中国銀行に、ショッピングセンターであちこち聞きながらたどり着き、現金両替の窓口に行く前に店内のATMでキャッシングしてみると、VISAカードで何事もなく中国元が出てきます。やれやれ。でも、今までの銀行は一体何だったのでしょうか。

ホテルのすぐ前に北京駅がありますが、中国の大きな駅の窓口は何時でも何処でも大混雑で、並んでいてもズル込みされたり、やっと到達した窓口で横から手を突っ込まれたり、日本人にとっては切符購入のハードルが高いと思っていたところ、出発前にネット検索で市内各地に“代理售票処”があることを見つけました。中国の鉄道もオンラインで発券できるようになっていて、1枚5元の手数料がかかる(駅の窓口でもその駅以外の切符は+5元が必要)ものの、あのおぞましい行列が避けられるのであればと思って北京駅付近を調べてみると、天安門広場の近くや王府井にあることがわかりました。

前門駅と正陽門(前門) 中国鉄道博物館正陽門館

google map で場所の見当をつけ、最寄りの前門駅に向かいます。北京駅で地下鉄2号線に乗ったとき、前に座っていた若い女性が席を替わってくれました。日本では電車やバスで席を譲ってもらったことなど、今まで一度もないので、はじめは一瞬何が起きたのかわからなかったのですが、“謝謝”と礼を言って座ります。その後も、中国滞在中に席を譲られたり、また車内で譲っているところを目撃しました。

今まで、乗客が席の争奪バトルを繰り返していた中国で、私も参戦して何度突き飛ばされたことか。今回、席を譲ってくれたのは10代の若い人です。2008年の北京オリンピックで、外国人を迎えるにあたっての教育を受けた世代でしょうか。

天安達票務中心 北京駅に戻ってきた

google map は、代理售票処は天安門広場面した東側の通りの南端に近い所を指しています。広い通り、前門大街の向こうには、中国鉄道博物館正陽門館もあります。でも、北京はまだストリートビューがないので事前の確認が難しく、実際に行ってみてもその場所に見つかりません。天安門広場を警備する公安をつかまえてメモを見せて聞いてみても、知らないと言ったり適当な方向を教えられたり。北京ダックで有名な全聚徳の店に入って聞いてみてもわかりません。付近の歩道を何度もウロウロして30分以上が経過、諦めて王府井に向かおうとしたとき、あった!“天安達票務中心、特价機票、火車票代售処”の看板が。google map の指し示す位置がずれていました。飛行機のチケットも扱っているようです。

早速、カウンターの中の小姐にメモを見せて切符を注文。まずは、明日の北京南から南京までの動車組の軟臥から。下段寝台が確保され、料金も調べていた551元がモニターに表示されます。この時彼女が何か要求しますが、中国語がわかりません。英語も通じません。後ろの客が、これだと言って、戸籍のある中国人ならみんな持っている身分証明書を見せます。最近、ダフ屋対策として、切符に身分証明書の番号を入れるようになりました。

それならと、パスポートを取り出して見せ、番号を指さしますが、小姐は中国人の身分証明書が必要と言い張っている様子。こちらも、日本語で“この番号を打ち込んでみて”と言い返したのですが、私の出したメモに“往火車站”(駅に行け)と書いて返してきて、もう次の客に対応。あとは何を言っても取り合ってくれません。

北京駅外の切符売り場の行列 北京駅内の切符売り場

諦めて、再び地下鉄2号線で北京駅に戻ります。駅の外の切符売り場は長蛇の行列。駅舎の隣にある切符売り場は窓口も多く、それほどの行列ではありません。券売機は空いていますが、身分証明書の入力の件で外国人には対応していないとか。その時、外国人窓口を発見。“外賓購票窓口 ENGLISH SERVICE WINDOW”となっていて、並んでいる人数も少ないのですが、窓口では中国語でやりとりをしていて、どう見ても中国人。大量に切符を買い付けているので時間がかかります。旅行会社の職員でしょうか。

自動券売機もあるけど 外賓購票窓口

その次も中国人で、私の番に。南京行きはパスポート番号を入力して簡単に発券できますが、上海虹橋行きには手間取っています。どうやら私がメモに書いた車次(列車番号)が間違っていたようで、書き直したものを見せ“これで良いの”と聞いている様子。ENGLISH SERVICE WINDOW ですが、英語は聞きとってはいてくれるものの、返答は中国語のみ。でも、以前だったら車次が間違っていれば、メイヨー(没有)の一言でメモを投げ返されておしまいだったので、中国の鉄道も親切になったものです。でも、まだ銀聯カード以外は使えず、現金のみです。

広州東から香港行きは、ここでは発券できないかなと思っていたら、やっぱりメイヨーでした。広州に着いてから買うしかないようです。窓口の係員は私に切符を売ったあと、後ろに並んでいたインド系外国人に向こうに並べと言って(おそらく)窓口を閉めてしまい、先ほど旅行会社に大量に売った切符の整理を始めています。とりあえず、切符が入手できて予定通りの旅行ができそうです。

ちょっと疲れたので、目の前のホテルに戻って休憩です。結局、初日の午後半日は、両替と切符の購入だけで潰れました。


夜の王府井へ

ライトアップされた北京駅の横から103系統の無軌電車、トロリーバスに乗って、王府井に夕食に出かけます。9年前に北京から香港に行くときに入った店に行ってみたのですが、店はおろか建物もすっかり新しくなって変わっていました。そんな中、王府井のメインストリートに面した北京百貨大楼だけは昔の姿をとどめています。20年近く前に初めて北京に来たとき、ここが王府井で一番立派なデパートでした。

ライトアップされた北京駅 王府井の北京市百貨大楼

それならばと、新東安商場に入ってみます。ユニクロって、漢字ではこう書くんだ。上層階にあるレストラン街に上がると火鍋の有名店があり、4年前に4人で鍋を囲んだことがありますが、日本人の口にはイマイチだったので、向かいにあるカウンター式の一人鍋の店に。ここは、9年前にも入っていますが、暖かい季節になってもなかなか賑わっています。

王府井歩行街を行く観光バスと新東安商場 新東安商場 ユニクロってこう書くんだ
火鍋の有名店 東来順飯庄 こちらはカウンターの一人火鍋店
一人鍋もなかなか賑わっています

 


北京駅からトロリーバスで天安門広場へ

北京の2日目は、夜行の新幹線で南京に向かうまで1日を有効に使えます。まずは、午前中に天安門広場の中国国家博物館と中国鉄道博物館正陽門館をまわり、午後から郊外の中国鉄道博物館東郊展館へ向かうことにします。

ポールを降ろした北京駅前のトロリーバス ポールを自動的に架線につなぐ

北京駅前でUターンして方向転換するトロリーバスに対して、景観を考慮してか、あるいは軍事上の理由からか、北京駅の正面の部分には架線がありません。トロリーバスは一旦ポールを降ろしてバッテリーで走行し、始発のバス停近くで再びポールを上げます。

基本的には、ポールは自動で上げ下げしますが、ポールを架線にセットする装置の無いところで停車した場合は、車掌さんが降りてきて手作業で紐を引き、架線にセットします。青い制服を着て、バスの車内で一番前の席に座っている女性は車掌さん。

車掌さんがポールを操作 トロリーバスの車内 一番前は車掌席

大半の乗客はICカード“一卡通”を使って乗車するので、車掌さんが切符を売る仕事もあまりないようです。それもそのはず、2元の地下鉄には“一卡通”による割引はありませんが、1元のバスは何と6割引の4角(円安の2013年1月現在で7円)になるので、切符を買う人は一部の例外だけです。それにしても、この運賃で採算がとれているわけはありませんね。

トロリーバスを王府井で降りて、東長安街を天安門広場に向かいます。東長安街の交差点の手前から王府井の周辺は、またトロリーバスの架線がありません。天安門の前を行く長安街の軍事パレードの邪魔になるからでしょうか。


 

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