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世界遺産のベルガモ旧市街アルタ

ケーブルカーを降りると、そこには中世ルネッサンスの街がそのまま残っています。狭い道の両側に商店の並ぶ旧市街のメインストリート、ゴンビト通りを進むとヴェッキア広場が現れます。

旧市街ゴンビト通り ヴェッキア広場の噴水とラジョーネ宮

広場の真ん中には噴水があり、正面に建つ旧市庁舎ラジョーネ宮は12世紀の建設、16世紀の再建で、バルコニーの上には羽根のあるライオンが刻まれ、ベネチア共和国に支配された時代があったことを今に伝えています。また、すぐ右には12世紀の市の塔がそびえます。振り返ると、ゴンビト通りに面した白亜のアンジェロ・マイ図書館。

     
ラジョーネ宮への階段と市の塔       アンジェロ・マイ図書館

ラジョーネ宮の一階部分は大きな開廊になっていて、三つの開口部があります。くぐり抜けるたところがドゥオーモ広場で、奥まったところにある白亜の大聖堂、ドゥオーモは15世紀に建て始めて完成は19世紀だとか。

ドゥオーモの横には広場に面して、左にサンタ・マリア・マッジョーレ教会、右にコッレオーニ礼拝堂が並んで建っています。ロンバルディア風ルネサンス様式の傑作といわれる礼拝堂の正面は、大理石のはめ込みで模様をつくっています。

ラジョーネ宮とドゥオーモ サンタ・マリア・マッジョーレ教会(左) コッレオーニ礼拝堂(右)

礼拝堂の横には、同じく大理石でできた八角形の洗礼堂があります。訪れた時間は、ちょうどシエスタ(昼寝)の時間か、いずれも扉が閉まっています。やむなく、あとでもう一度戻ってくることに。

洗礼堂 ミラノ大学の施設らしい

通りをさらに先に進むと時計台のある門をくぐります。ミラノ大学の施設らしく、その奥には市立考古学博物館もあるようです。ベルガモ旧市街はここでおしまい。ゴンビト通りを戻り、ヴェッキア広場の近くで見つけたパン屋さんでパニーノ(イタリア風サンドイッチ)をテイクアウトにします。アンジェロ・マイ図書館の階段に腰を下ろして、シエスタが終わるまで遅い昼食で時間を潰します。

パン屋さん パニーノで昼食

コッレオーニ礼拝堂の扉が開いたのは14時半。内部は彫像やレリーフなどで飾られており、フレスコ画も見られますが撮影禁止。隣のサンタ・マリア・マッジョーレ教会がやっと開いたのは15時。12世紀の建築ですが、内部は16世紀末頃に改装されたバロック様式で、外観からは想像できない豪華な装飾が施されています。壁に掛けられたたベストリーも見事で、待った価値はあります。

サンタ・マリア・マッジョーレ教会の内部 サンタ・マリア・マッジョーレ教会のタペストリー

礼拝堂と教会が開くのを待つ間、旧市街ウロウロしていて駅に戻るバス停がミラノ大学の先の旧市街を抜けた庭園の所にあることを見つけておきました。ここは旧市街まで来るバスの折り返し点。バス停横のキオスクで切符を買って待つものの、バスがなかなかやって来ない。

旧市街の外 バス停前の緑の庭園 新市街のヴィットリオ・エマルエーネ2世大通り

やっと来たバスは駅までは行かない系統ようだが、新市街バッサに行くというのでとりあえず乗ります。新市街でバスを乗り換えて駅に着いたとき、ミラノ行きの列車の発車時刻が迫っていて、切符を買っている間に時間切れ。

 

ベルガモのトラム

ベルガモからミラノへの列車は、往路に乗ったミラの中央駅と結ぶ路線の他に、別の経路でミラノポルタガリバルディー行きがそれぞれ1時間間隔で運行されています。帰りはポルタガリバルディー駅に向かいたかったので、1時間待ちに。

ベルガモのトラム トラムの運転台

駅の横にトラムの乗り場があります。2009年の開業で、駅から北西にある旧市街とは全く関係のない北東方向に路線が延びているため、観光客が利用することはなさそうです。先ほどのバスの切符の有効時間がまだ残っているので、列車待ちの時間でチョイ乗りに行きます。

車両は5車体連接の全低床車で、15分間隔で発車している模様。線路は芝生の軌道ですが、手入れがイマイチで雑草軌道になっている部分も。

     
トラムの車内       芝生の軌道

線路の周辺は旧市街とは全く異なり、住宅や工場、倉庫が混在していて、落書きされた空き家もあり、周辺の治安もイマイチの感じです。ベルガモ駅方面の電車を待っている人がいるので、ここなら降りても大丈夫かと思われる停留所で下車して、駅に戻る電車を待ちます。

 

ベルガモからレッジョナーレでミラノへ

ミラノポルタガリバルディー行きの普通列車レッジョナーレは、電気機関車と他端に制御客車を連結したプッシュプル。車体中央よりに2箇所のドアがある、イタリア鉄道の標準的な客車ですが、よく見るとイタリア鉄道TRENITALIAではなくTRENORDの標記がある、というか、TRENITALIAの標記の上にTRENORDのステッカーを貼った車両もいます。駅で買った切符はTRENITALIAになっているが、ミラノ周辺のイタリア北部の列車の運行の多くをTRENORDに移管したようです。

後ろから押す片運転台のE464型電気機関車 先頭に立つ制御客車

ポルタガリバルディー行きの列車は、単線区間もある往路とは異なる路線を通ります。各駅に停車するため、多少時間はかかるものの、距離的には短いのか運賃は少し安くなっています。車窓は穫り入れの終わった穀倉地帯。一箇所、高い鉄橋を渡る部分がこの路線の見所でしょう。

二等車の車内 ポルタガリバルディー駅に到着したレッジョナーレ

レッジョナーレは、日がとっぷりと暮れたミラノポルタガリバルディー駅に定刻に到着。


ミラノポルタガリバルディー駅

ポルタガリバルディー駅のホームには、TRENITARIAの近郊列車のプッシュプルの部分低床客車や同じく部分低床のミヌエットがいます。TORENORDの二階建て電車TAFやスイス製のRABe523の姿も。

TRENITARIAのプッシュプル部分低床客車 TRENITARIAのミヌエット
TRENORDの二階建て電車TAF TRENORDのRABe526

 

フェラーリ特急イタロ

ミラノポルタガリバルディー駅に戻ってきたのは、ここが赤い流線型の車両によりミラノ−ローマ間などの鉄道輸送に最近参入した、NTV社が運行するフェラーリ特急イタロのミラノ側発着駅になっているから。

ローマ・オスティエンセ行きのItalo Smart エコノミークラス

ローマ・オスティエンセ行きのItaloがホームに入線してきます。2013年4月現在、イタロはトリノ−ミラノ−ボローニャ−フィレンツェ−ローマ−ナポリ−サレルノ間とベネチア−ボローニャ−フィレンツェ−ローマ間を運行していますが、2012年11月のイタリア訪問時点ではミラノ−ローマ−ナポリ間だけ。翌日向かったトリノへはまだ開通していなかったので、乗車の機会を逃しました。

Smart エコノミークラス 連接台車

イタロの運行会社の設立者にフェラーリの会長がいるため、フェラーリ特急などと呼ばれていますが、SNCFフランス国鉄も出資しているためか、車両はアルストーム社製です。でも、TGVと異なり電車タイプの動力分散式で、1号車から11号車まで、11両編成の連接車です。

Prima ビジネスクラス Club ファーストクラス

11号車から6号車までがSmart(エコノミークラス)、5号車から2号車までがPrima(ビジネスクラス)、1号車がClub(ファーストクラス)です。エコノミークラスの中で、11号車の車体にだけCinemaと書かれていたので、映画が見られるようです。

ライバルのイタリア鉄道フレッチャ・ロッサETR500は、両端が機関車というシステムの違いもありますが、食堂車を連結していることでイタロに差を付けています。次期、フレッチャ・ロッサ1000は営業速度360km/sを目指すボンバルディアの電車方式だそうですが、食堂車かビュッフェを残してくれるか、気になるところです。

フェラーリ特急 Italo 駅構内のItalo専用コーナー

隣のホームにローマからのイタロが到着しましたが、まだ知名度が低いのか、乗車率は半分以下ように見受けました。

ポルタガリバルディー駅の構内にはイタロ専用の窓口があり、通路に赤いイタロ専用の券売機も並んでいます。


 

 

 

 

 

  

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