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旅の車窓から

イタリア ミラノ・トリノ・ジェノバ・ローマ

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ミラノ トリノ ジェノバ

4度目のイタリアは北へ

2012年の晩秋に北イタリアから南フランスへ行きました。11月になると航空券が安くなり、往きは成田−上海−ミラノ、帰りはローマ−北京−羽田のオープンジョーにして、燃油サーチャージや空港使用料等全て込みの正規割引料金が85,000円程。中国で乗り継いでのミラの便は北京発の経路もあるのですが、上海からのエアチャイナは深夜発で翌朝現地着と時間帯がよいことからこちらを選びました。

上海の空港が浦東になるため、羽田からの上海虹橋便は使えませんが、成田を夜に出発する上海浦東便にすると、乗り継ぎの待ち時間が短くて済みます。

スカイアクセス線開通後、成田空港へは都営浅草線から直通するアクセス特急を使っていましたが、LCC就航にあわせて東京駅から成田空港まで片道900円〜1,000円と、従来の1/3の料金の格安高速バスが開通したのでこちらを試してみることに。2社あわせると東京駅から30分ごとにあり、平和交通の便に乗りましたがトイレ付きの車両で、3,000円のエアポートリムジンに対して何ら見劣りするところはありません。

東京都にいた暴走老人が仕掛けた尖閣列島問題で中国との関係が悪化し、観光客の行き来が途絶えたためか、成田空港第一ターミナルのエアチャイナのチェックインカウンターに乗客はごくわずか。小型機A319を使った上海便は、定員の128人に対して搭乗客数1/3程度。横3席を使って寝ていけます。

北京乗り継ぎの場合は、荷物はスルーで行くのですが、上海浦東は一旦荷物を受け取り中国に入国してから預け直して再び出国という面倒な手続が必要です。成田で発券される搭乗券も上海まで。ミラノまでの搭乗券は上海で改めてチェックインした時に受け取ります。しまった、上海でANAへのマイル登録を忘れた。

浦東空港でのネット接続は、Wifiに接続したあと携帯電話にパスワードを送らせ、それを入力するとネットが使えるようになる方式のようですが、私のガラケーでは国際電話には対応しているものの、受け方がわかりません。代わりに出発ロビーの一角にある無料のパソコンを使ってみると、Gmailにはアクセスできるが、Yahoo JAPANはだめ。朝日新聞はつながるがgooはダメ。中国ではどういう基準で検閲や遮断をしているのかよくわかりません。このサイト、“旅の車窓から”は万里の長城でいつも遮断されています。

イタリア  ナポリ・シチリア・アルベロベッロ 2009 はこちら。

イタリア ミラノ・ベネツィア・ローマ・ナポリ 1994 はこちら。

※ 15ページの末尾にそれぞれリンク先を設けました。詳しく知りたい方はご利用ください。


ミラノ中央駅行きマルペンサエクスプレス

A330を使った上海からのミラノ便は満席。一部空いたビジネスクラスのシートには、何なのでしょうかCA専用席と書いた枕カバーが掛かっています。3歳以上なので座席は確保していますが、就学前の小さな子供連れが何組もいて機内はうるさい。でも、大半は商用客のようです。

上海浦東定刻1時30分のところ15分早発でミラノマルペンサ国際空港には30分早着。外はまだ真っ暗です。入国審査で隣のEU国籍の人の列がなくなったので、係官に赤いパスポートを見せて“Japanese OK ?”と聞いたら、“ドーゾ”と日本語で返事が返ってきました。イタリアは日本人に優しい。

マルペンサ空港駅のTILOの列車 RABe523 ミラノ中央駅行きマルペンサエクスプレス

実は、出国前にイタリア運輸省のホームページで確認したところ、ミラノ到着日にはイタリア地方公共交通のストライキが予定されていて、ミラノの場合は24時間ストとなっていました。イタリア各地の地下鉄やトラム、バスが対象で、元国鉄のイタリア鉄道などは対象外のようです。

地下鉄ストを見越して、空港から私鉄の北ミラノ鉄道のマルペンサエクスプレスが到着するカドルナ駅周辺にホテルを取ろうとしたのですが、適当なところがありません。マルペンサエクスプレスのホームページを見ていると、運行会社がイタリア鉄道Trenitaliaと北ミラノ鉄道が共同で設立したTrenordになっていて、ミラノ中央駅行きの列車も運行されていることがわかりました。

マルペンサエクスプレスは部分低床車 通勤客で車内が混雑してきた

7時43分発のミラノ中央駅行きマルペンサエクスプレスは、以前の2階建て車両から最近イタリア鉄道のローカル線でよく見かけるミヌエットの色違いのような4車体連接車に交代しています。前後の台車と連接台車部分を除いて部分低床車で、大きな荷物を持っていても低いホームからの乗り降りが楽になっていて、車内にはスーツケース置き場も確保されています。

窓口で買った切符は、中央駅まで10ユーロ。始発では空いていたものの、次の駅からたくさんの乗客が乗ってきます。検札時にICカードを出している人が多く、車掌が端末にかざすとピリッピリッの音。2駅目で満席になって立ち客も出る、郊外からミラノへの通勤電車です。

途中の駅で二階建て電車 イタロが停まっていた

夜明けの太陽が大きい霧のロンバルディア平原は、冷え込んで霜が降りているようにも見えます。25分ほどで他線との接続駅に到着するも、降りる人以上に乗って来ます。ここから先は急行運転になって小さな駅は通過しますが、信号待ちが多くなり遅れている様子。


ミラノ中央駅の列車

車窓に、最近新規参入したフェラーリ特急イタロが見えてくると、ミラノのターミナル駅の一つ、ポルタガリバルディ駅に到着。ここで半数が下車して、その先は地下線を中央駅に向かいます。7:43発8:35着予定が、20分以上の遅延で、9時前にミラノ中央駅の端にある2番線に到着。朝のラッシュに4連では輸送力不足です。

ミラノ中央駅に着いたマルペンサエクスプレス ミラノのトラムの新型車

ミラノは9年ぶり、3回目の訪問です。駅の外に出てみると、前回の訪問時には見かけなかった丸い顔の新型トラムが動いています。24時間ストは中止になったのでしょうか。駅近くのホテルにチェックインしてしばし休憩後、再び中央駅へ。

片運転台のトラムの後ろはこんな顔 自動券売機が増えて便利になった

この日は、ミラノから北東へ電車で1時間程のところにある世界遺産の街、ベルガモに行くことにしていました。ベルガモのバスやケーブルカーは、この日のストライキでも午後の一定時間の運行を予定しているとホームページに記載されていたからです。

前回のミラノ訪問時には、中央駅の切符売り場の長い列に並んでいたら、乗車予定の列車が発車してしまった苦い思い出がありますが、今ではずらりと並んだ多言語(といっても日本語はないので英語に切り替え)に対応した券売機ですぐに購入でき、クレジットカードも使えて、イタリア鉄道もずいぶん便利になったものです。

駅の表示板 フレッチャ・ロッサ専用のカウンターとホーム

頭端式ホームの入口に掲げられた列車の案内板も、パタパタ式からLEDに置き換わっています。切符がすぐに買えたので、ベルガモ行きの発車まで時間ができ、1から24番線まであるホームを見て回ることに。フィレンツェ、ローマ、ナポリ方面やトリノ方面に、装いを新たにした新型のETR500型で運行されるイタリア新幹線、ユーロスター・イタリア“フレッチャ・ロッサ”(赤い矢)が次々と発着します。

ETR500型のフレッチャ・ロッサ 旧塗色のフレッチャ・ビアンカ

一方、かつてイタリアン・ユーロスターで活躍した旧ETR500型の機関車は、在来線の高速列車に転用されてインターシティーの客車と組み合わせて、ユーロスター City としてベネチア方面などの列車を担当していましたが、“フレッチャ・ビアンカ”(白い矢)と名を改め、白に赤線の新塗色への変更が進んでいるようです。でも、オリジナル塗色の方が似合っていると思いませんか。

新塗色のフレッチャ・ビアンカ 何ですか この顔は

近郊のローカル列車には、電気機関車によるプッシュプルの列車が多く見られますが、あとから客車の一端に運転台を取り付けたのでしょうか、デザインの国イタリアとはとても思えない不細工な客車もいます。

 

ローカル線でベルガモへ

ベルガモ行きは、スイスのシュタッドラー社製の部分低床の電車、RABe523型です。側面には何故かTRENORDとスイス国鉄SBB CFF FFSの表記があります。また正面にはTILOの表記があり、調べてみるとTreni Regionali Ticino Lombardiaの略で、スイス国鉄とイタリアのトレノルドが、スイス南部のイタリア語圏ティチーノ地方とイタリア北部ロンバルディア地方の列車を運行するために共同で設立した会社だそうです。近郊路線が国境を越えて一体化しているのですね。

     
シュタッドラー社製RABe523型のTILO       車体にTRENOLDとスイス国鉄の表記

ちなみに、ミラノ中央駅の券売機でベルガモまで買った切符は、イタリア鉄道トレニタリアになっています。電車に乗ってから、その切符の刻印を忘れたことに気付き、慌ててホームの入口に戻ります。黄色い刻印機に差し込むと、パリパリと刻印音はするのですが、リボンが無いのか何も印字されていません。反対側のホームの刻印機に入れると、今度は日付と時刻が印字されました。改札のないヨーロッパでは、印字を忘れて車内で検札に会うと即罰金です。危ない危ない。

ホーム入り口の切符の刻印機 一等車の車内

RABe523型電車の座席は1等と2等がありますが、いずれも4人のボックスシートで、色の違い以外は1等の方が僅かに幅が広いかなという程度。電車はミラノ中央駅を出るとロンバルディア平原の田園風景の中を、小さな駅は通過しながら疾走します。

横のボックス席の男性と、検札に来た車掌が何やらやり合っています。車掌は切符に刻印がないことを指摘しているようで、男性は刻印機に通したと言い張っているのでしょう。助け船を出そうにも、イタリア語は全くできないので無理。最後は車掌が折れて、切符にボールペンで日時を書き込んでいました。刻印機の故障に気付かなければ、私も同じことになったかも。

二等車の車内 車いす対応トイレの周辺

こうして農村地帯から車窓に再び市街地が見えてくると、ミラノ中央駅から55分で定刻に、人口11万人の小さな街、ベルガモに到着します。

 


ベルガモ駅の列車

ベルガモ駅には乗ってきたTILOのほかに、イタリア鉄道fsやTrenordの電車、電気機関車、客車がいます。Trenord所属車はfsから移管されたのでしょう。プッシュプル用に客車の一端に運転台を後付した車両でしょうが、もう少しましなデザインにできなかったのかと思いませんか。

ベルガモ駅に停車するトレニタリア、トレノルド、TILOの列車

 

バスとケーブルカーでベルガモ旧市街へ

駅舎を出ると、すぐ前がバス停。ベルガモでもストライキは中止になったようです。キオスクで切符を買って、旧市街へ向かう1A系統のバスに乗ります。バスは駅から北西へ、新市街バッサにまっすぐにのびる、ヴィットリオ・エマルエーネ2世大通りを進みます。

ベルガモ駅舎は工事中 旧市街へ行く1A系統のバス

バスの正面に、丘の上に広がるベルガモ旧市街アルタが見えてきました。このまま乗っていけば、坂道を登って旧市街に行くのですが、崖の下にあるフニコラーレ(ケーブルカー)の駅前で降りて乗り換えます。バスとケーブルカーの切符は共通で、買い直すことなくそのまま自動改札機に入れて使えます。

バスの正面 丘の上に旧市街アルタが見えてきた ケーブルカーの駅

ケーブルカーの車両は、勾配にあわせて床面の高さの異なる2つの箱をくっつけたような構造で、上の部屋と下の部屋にそれぞれドアがあって内部では行き来できない、日本にはない構造です。つるべ式で、線路は複線です。

旧市街に登るケーブルカー

 


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