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保線の軌道自転車やレールバイクも数多く

軌道自転車

動力付きもあります

その後ろに周辺国の一部も含め、オーストリア南部鉄道の開通に始まり、ユーゴスラビアの発足から現在に至る各年代別の鉄道路線の変遷が表示されています。

オーストリア南部鉄道開通
ユーゴスラビアになってから現在まで

駅長室や客車内部のモックアップも。

駅長室
客車の車内を再現

後ろの壁には歴代の硬券や、食堂車で使われてのでしょうか、什器類の展示もあります。

階段を上がった2階はギャラリーになっていて、鉄道をテーマにした絵画の展示も。

切符と什器
鉄道を描いた絵画も

扇形庫の外に、屋根の下で保存されている緑の蒸機機関車は、帝立王立オーストリア国有鉄道150-003号機。1893製のC型タンク機。

屋外展示のC型タンク機の150-003号機

近くには、軸配置C2の97-028号機が貨車を連結していますが、雨ざらしのために保存状態はイマイチ。タンク機関車やタンク貨車、長物車に乗った客車なども、展示ではなく放置状態。

軸配置C2の97-028号機
放置されている機関車や貨車、客車

軸配置1D1の06-016号機に至っては、第1動輪が抜けた状態で放置されています。1930年製の大型機なんですが。

06-016号機はD型機の第1動輪が抜けている

太陽の下で赤錆た姿を晒す大型蒸気機関車28-029号機と33-253号機。門鉄デフやテンダの形状からみて、後者は第二次大戦中から戦後にかけて7000両以上が製造されたドイツの戦時型、日本のD52に相当する52型のようです。

赤錆た姿を晒す33-253号機と28-029号機

扇形庫の裏に回るとターンテーブルが残っています。本当は、こちら側が表ですね。近くには、蒸気機関車の灰を落としたピットや、給水設備も残っています。

博物館の展示場になっている扇形庫とターンテーブル
ピットと給水設備が残っている

黄色い保線機械も留置されていますが、これらは現役でしょう。どこまでが博物館で、どこからが鉄道の敷地か曖昧です。

現役の保線機械
バラストを整備する車両でしょうか

木陰にはもう一両、軸配置1Eのドイツの52型33-339号機が朽ち果てようとしています。

木陰で朽ち果てようとしている33-339号機

これが、リュブリャナのスロベニア鉄道博物館とその周辺に置かれた車両です。その大半は、オーストリア=ハンガリー帝国時代のもので、戦後のユーゴスラビア時代の共産圏、かつての鉄のカーテンの向こう側の珍しい車両があるかとの期待は裏切られました。スロベニアの人々にとって、残したくも思い出したくもない時代なのかもしれませんが。

この日の私の訪問時間中に、鉄道博物館を訪れた人は他には誰もいませんでした。


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