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渡り廊下でつながった、博物館の本館に移動します。こちらには、ガラスケースに入った鉄道車両の大型模型が展示されています。

シングルドライバーの蒸気機関車模型
2-A-1の軸配置のテンダ機関車
各種客車の模型

HOゲージのジオラマがあります。TCDDトルコ国鉄のディーゼル機関車や蒸気機関車が待機しています。向こうにいるのはレールバス?

HOゲージのジオラマもあります

今では、国電もメトロもトラムもバスも、みんな共通のICカード、イスタンブールカードを使って乗り降りしていますが、昔はいろんな乗車券がありました。

各種チケットを展示

金角湾の近くの屋外に、ダブルルーフの3軸ボギー客車がいます。窓から車内を覗いてみると、食堂車のようです。片側には、小さな貨車を連結しています。

3軸ボギーの台車を履いた客車
客車に連結した2軸貨車

周辺には、エンジン駆動のクレーンが乗ったフラットカーに蒸気機関車の動輪、蒸気機関車への給水設備と雑多なものが並んでいます。その間に敷かれた、幅600mmのナローゲージの線路が続いています。

クレーン車 右に蒸気機関車の給水設備

金角湾に沿ったこの路線を走るミニ列車には、追加料金なしで乗れますが運行は週末だけ、訪問日は運休日でした。

リベットがいっぱいのB型タンク機関車、4号機は1918年ドイツのヘンシェル製。晩年はトルコのアジア側、アナトリアの中心都市、エスキシェヒールと郊外の空軍基地の間で軍人輸送に使われました。

ナローゲージのB型タンク機関車4号

もう一両のC型蒸気機関車は、1930年ドイツのオーレンシュタイン・ウント・コッペル製。産業用として、1960年代まで使われていました。

ナローゲージのC型タンク機関車
C型タンク機関車の後部

RUSTONのプレートを付けた、L型車体のB型ディーゼル機関車。英国の機械メーカRuston & Hornsby社製のようです。詳細はわかりません。

L型車体のB型ディーゼル機関車

もう一両、L型車体のディーゼル機関車がいます。こちらは客車と連結されているので、週末の列車を運行する主力機になっているのでしょう。車体下部が覆われていて車輪が見えませんが、動輪2軸のB型のようです。英国Baguley-Drewry社1973年製で、コチ博物館では最新型でしょう。

客車を牽引するL型ディーゼル機関車 足回りが見えない

ハスキョイ駅のホームに停車中の、オープンデッキの2両の客車。蒸気機関車4号機に連結した客車含め、同型車が3両ありますが、歴史的価値のある車両か、イミテーションか不明です。台車を両端に配してその上をデッキにする構造は、木曽森林鉄道の客車と同じですね。

小さなボギー客車

 


船舶

金角湾に面したコチ博物館の桟橋に、船舶が係留されています。大型の客船は、1952年に英国で建造され、イスタンブールのシルケジと南部マルマラ海沿岸をむすぶ航路に就航しました。1500馬力のディーゼルエンジン2機で、18ノットの速力で航行しました。2008年まで56年間にわたって運航したあと、博物館入りしています。

客船の向こう金角湾に浮かぶ潜水艦

その向こうにいる潜水艦への乗船は、別料金で8歳未満の子供はお断り。長さ93m、排水量2400トン以上。第二次世界大戦中の1944年建造され、太平洋で任務に就いた米国海軍のテンチ級潜水艦。1971年にトルコ海軍に移り、30年にわたる任務のあと、2001年に引退して博物館に入りました。

時間がないので艦内見学はパスしましたが、日本で海に浮かぶ潜水艦に乗れるところなど無いので、惜しいことをしたかも。

金角湾の桟橋に船が接岸している

これ以外にも、何隻かの船舶が係留され、スリップウエーに設けたレールの上を台車に乗って上架中の船もいます。この木造船は、終戦直後に黒海沿岸地域で建造され、イスタンブール近海の貨物輸送によく見られましたが、今では殆ど残っていません。

台車に乗って上架した木造船“TAKA”

屋内に、ベージュ色の大きなエンジンがあります。蒸気機関のようですが、用途は船舶用でしょうか。シリンダーの部分への点検には、階段を登っていきます。

大型の舶用蒸気機関

その隣にある緑のエンジンも蒸気機関のようです。これでも、自動車や鉄道車両のエンジンに比べれば大きいのですが、隣の船舶用とは親子ほどの大きさの違いがあります。

小型の蒸気機関

展示館内には、数多くのボートのコレクションが展示されています。今のFRP船と違って、木目が美しいですね。

工芸品のような木造ボート
ボートがたくさん並ぶ

 


飛行機

博物館の入口に戦闘機がありましたが、奥の金角湾の近くから飛び立とうとしているのは旅客機。プロペラ機の名機、ダグラスDC3です。機内の見学も可能になっています。

名機ダグラスDC-3

テントから尾翼がはみ出てるのが、HFB 320 ハンザジェット。西ドイツの航空機メーカー、ハンブルガー・フルクツォイクバウが生産した、双発の10座ビジネスジェットです。他にも小型機がいますね。

テントの下に小型ジェット機

 


自動車

コチ博物館のクルマのコレクションは壮観です。レーシングカーからクラシックカー、ロールスロイスのシルバークラウドから東ドイツの車体が紙でできたトラバントまで揃っていますが、何故か日本車は見かけません。

各種自動車のコレクション

展示館内に収容できないロンドンの二階建てバス、ルートマスターは屋外展示です。

ロンドンの2階建てバス ルートマスター

買い集めてきたばかりでしょうか。テントの下では、これから展示されるであろうクラシックカーが、出番を待っているようです。

テントの下で展示を待つクラシックカーのコレクション

 


おまけ

展示館の一角には、こんなものも並んでいます。フロッピーディスクドライブのあるパソコンやCRTモニタは、博物館に行かなければ見られなくなりました。

こんなものまで博物館に入る時代になりました

 


 

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