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旅の車窓から

台湾 台北・嘉義・台南・高雄・枋寮・台東


枋寮−台東間に1往復だけ残った日本製の旧型客車列車に乗りに台湾南部に行きました。あわせて高雄の打狗鐡道故事館や阿里山森林鉄路にご案内します。
 

旧型客車を求めて台湾南部へ

2013年3月に、日本製の旧型客車列車に乗りに台湾南部に行きました。台湾の鉄道でも、日本のJRの後を追うように、ダイヤ改正毎に機関車の牽引する客車列車の数が減っています。中でも、冷房のない窓の開く旧型客車で運行する列車は、台湾鉄路管理局の南廻線、枋寮−台東間に1往復が残るのみとなっています。 幸いなことに、2014年7月の台東線電化によるダイヤ改正でも生き残りました。

台湾南部へは、成田からの高雄への便もありますが、時間帯や運賃を考えると、羽田から台北松山への朝便から台湾新幹線に乗り継ぐのが最適で、中華航空のホームページから予約を入れます。正規割引航空券ですが、燃油サーチャージから保険、空港使用料まで全て含めても東京−岡山の新幹線往復と同じ運賃、安すぎるためか購入時に座席指定ができません。ホテルはネットから、高雄2泊、台南1泊、台北1泊を予約します。

※11ページの末尾に関係するリンク先を掲載しました。
詳しく知りたい方はご利用ください。


羽田から台北松山へ

24時間前のウエブチェックインで座席を指定し、夜明け前の京急で羽田空港国際線ターミナルに向かいます。定刻7時20分に離陸したCI223便は、富士山に別れを告げて一路南へ。

夜明け前の羽田空港国際線 富士山に別れを告げて南へ

西側からのからの着陸進入コースで台北市内の中心部へ、淡水川を超えると松山空港に着陸です。イミグレを抜け荷物をピックアップして、ATMでキャッシングを済ませ地下の台北捷運文湖線松山機場駅へ。東京の台湾観光協会でもらって、以前にも使った台北の交通機関ICカード、悠遊卡を加値機に差し込み現金を投入してチャージします。

台北松山空港に到着したCI223便 加値機でICカードにチャージ

松山空港に接続している台北捷運(MRT)文湖線は、新交通システム。4両編成、無人運転のゴムタイヤの小さな電車で、フランス製とドイツ製があります。松山機場駅のホームには、天井から飛行機や飛行船を模したモニュメントがぶら下がっています。

台北捷運松山機場站 台北捷運文湖線

文湖線と地下鉄板南線が接続する忠孝復興で乗り換え、台北車站で下車。


台湾新幹線で高雄へ

まずは、台湾高鉄、新幹線の窓口で高雄の最寄り駅、左營までの切符を買い求めます。ダイヤは、途中板橋と台中のみ停車の速達タイプと各駅停車がそれぞれ1時間に2本ずつ。時間帯や曜日によっては、この間に各駅停車タイプの増発があり、一部は途中の台北止まりもあります。速達タイプの窓側を指定します。

次は、翌日の切符の手配に台鉄(在来線)の窓口へ移動です。往路は高雄から屏東まで自強号(特急相当全車指定)で行き、街中を散策後に莒光号(急行相当全車指定)で枋寮へ、お目当ての普快車(冷房無し普通自由席)で台東へ、自強号に乗り継ぎ駅弁で有名な池上へ。復路は莒光号で台東まで、自強号に乗り継いで高雄に戻る予定を立てていました。ところが、高雄−屏東の自強号と池上−台東の莒光号、台東−高雄の自強号が既に満席。さー困った。

新幹線の切符売り場 台鉄の弁当店

屏東散策を諦めて高雄−枋寮間を区間車(冷房付き普通自由席)、池上−台東の莒光号を無座(立ち席)、台東−高雄を途中の枋寮で分割し、台東−枋寮を再び普快車、枋寮−高雄を区間車に変更して発券してもらいます。

次はお昼ご飯の確保です。ここ何年か、台湾の駅弁は訪れる毎に種類が増えて充実度を増しており、売り場も増えて台北駅の構内には複数の台鉄直営の弁当店が営業しています。80元(250円)の素食(ベジタリアン)弁当を購入。でも、一緒にビールを売っていないのは気が利かない。

     
切符を裏向きに通す新幹線の自動改札機       新幹線の待合スペース 売店はセブンイレブン

発車時間が近づいてきたので、自動改札を通って新幹線の構内へ。待合スペース横のセブンイレブンに台湾のビールがなく、43元とちょっと高いハイネケンをゲットして、ホームに降ります。新幹線の台北駅のホームは2面4線。台鉄線もそうですが、1本のホームの両側がそれぞれA、Bとなっていて、次の左營行き速達タイプは2A番線からの発車です。

台北駅新幹線ホーム 左營行き新幹線

新幹線は700系700T。車内で目立つ東海道新幹線との違いは、デッキ近くの荷物置き場や自動ドアの押しボタン、非常脱出時に窓ガラスを割るハンマーでしょうか。JRと同じ座席にはテーブルも付いていて、弁当箱を置く場所のない台鉄の自強号や莒光号に比べてサービスは良好。駅弁の素食(ベジタリアン)弁当はちょっと甘かった。

車内の荷物スペース 台湾の駅弁 素食(ベジタリアン)弁当
この日の最高速度は292km/h 車内誌にあった車販の弁当

座席の背のポケットにあった車内誌を見ると、新幹線オリジナルの弁当が掲載されていて、車内販売があるようです。こちらにした方が良かったかな。最高速度は300km/hですが、デッキの扉上のモニター表示で気付いた範囲では292km/hでした。

左營に到着した新幹線

すぐに車内の掃除が始まる

終点の左營まで、台北から1時間半と少々。乗客が下車すると、折り返しに向けて車内の清掃が始まるのもJRと同じ。高鉄左營駅は台鉄新左營駅に隣接し、地下には高雄捷運(地下鉄KRTC)の左營/高鉄駅があります。高雄までは、台鉄でも地下鉄でも行けますが、隣の台鉄新左營駅へ移動。

新幹線左營駅の改札 台鉄新左營駅

“カオシュン、イーチャン”で切符を買うと、窓口の小姐が“ニホンジーン?”と聞いてきて、“ジューヨジサンジューニフン”と日本語で発車時刻を教えてくれます。ホームに降りると、“火車出没!注意”のステッカーがあちこちに。新左營駅独自の取り組みのようで、他の駅では見かけませんでした。

こんなものがホームのあちこちに 台鉄高雄駅

ロングシートの区間車に乗って、高雄に向かいます。途中に左營駅があります。高鉄左營や地下鉄左營と台鉄の接続駅が新左營で、台鉄には別に左營駅があるのは紛らわしい。でも、左營を名乗る4つの駅の内で一番古くて歴史のある駅が台鉄の左營です。


高雄の地下鉄

一旦ホテルにチェックイン後、地下鉄高雄車站から南北に走る紅線、次の美麗島で東西の橘線に乗り換え、西の終点西子湾に向かいます。高雄捷運のICカードも、以前に東京の台湾観光協会でもらったものを持ってきました。あらかじめ50元チャージされていて、すぐに使えます。

電車は台北の地下鉄によく似たステンレス車で、3両編成。ホームドアがあるのでうまく撮れません。車内はプラスチックのロングシート。おむすび型の台北と違い、高雄の吊革はヨーロッパです。

高雄捷運の自動改札 ホームドアで電車が撮せない
高雄捷運の車内 打狗驛の記念碑 右は高雄捷運西子湾站

西子湾駅で地上に出ると、すぐ前に台鉄高雄臨港線の廃止された貨物駅、高雄港駅があり、高雄市政府が設けた打狗驛の記念碑が立っています。


 

 

 

 

 

 

  

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