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続いて隣接する王宮に移動します。ボロマビマン宮殿はかつては国王の生活の場所。柵で遮られて、これ以上近づくことはできません。昨年亡くなったラーマ9世、プミポン国王のお住まいは、ここから2km余り離れたチットラダー離宮だったとか。
ボロマビマン宮殿 | 王宮前の賑わい |
チャクリー・マハープラサート宮殿 | 宮殿の側面に衛兵が立つ |
王宮の中心にそびえ建つチャクリー・マハープラサート宮殿は、19世紀後半の建築。大理石を用いた洋風建築の上に、タイ式の尖塔を持つ屋根が乗った東洋と西洋の融合建築。
その隣で、複雑に重なり合った屋根を持つドゥシット・マハー・プラーサート宮殿は、王宮内で最初に建てられた宮殿。現在の建物は、火災による18世紀末の再建だとか。
宮殿の階段脇に象の像 | ドゥシット・マハー・プラーサート宮殿 |
ワット・プラケオ博物館 | 博物館の展示 |
博物館の展示 | 王室紋章・貨幣博物館の入口は右のドア |
ワット・プラケオ博物館の展示を見て、手元にまだ1枚入場券が残っています。王室紋章・貨幣博物館で、ガイドブックの地図によると最初に入場したワット・プラケオの入口の手前。でも、地図の場所に行ってみると、そこは博物館の出口。入口を捜したがよくわからないので、出口から中に入ってみると係員は黙認。タイは緩いです。見学コースを逆にたどると、博物館の入口がずいぶん手前にあるドアだとわかりました。
王宮をあとに、チャオプラヤー川の桟橋に向かいます。下流の対岸には暁の寺、ワットアルンが見えます。ここからチャオプラヤー・エクスプレス・ボートで川を下り、バスに乗り換えてフアランポーンに戻ってみようと思ったものの、次々と発着するどの船に乗ればよいのかよくわからない。間違えて遠くに連れて行かれても困るので、乗り慣れてきたバスに変更。
バンコク名物トゥクトゥク | チャオプラヤー川の水上バスに乗り込む乗客 |
行き交う小型のボート | チャオプラヤー川の向こうにワット・アルン |
桟橋の横から1番の赤バスに乗って中華街で途中下車。ここにはタイのお寺とは全く異なる、屋根に龍の装飾のある台湾などでよく見かける中国寺院があり、漢字があふれています。でも、仏様は金ピカ。
帰りは1系統の赤バスで | |
台湾にいるようなチャイナタウンのお寺 ワット・マンコーン(龍蓮寺) |
その中国寺院の近くで、ガイドブックに麺類の店が載っていたので昼食にと探してみるが見つからない。付近の商店で聞いてみるも、向こうだと言われたり知らないと言われたり。同じ所を何度も行ったり来たりして、やっと訪ね当てたのがバス通りの商店街から一歩奥まったところ。カタカナとアルファベットだけで、タイ語の併記のないガイドブックは地○の迷い方です。
店のオヤジがポーズをとってくれた | 汁無しそばバミー・ヘーン |
今度は冷房車の青バスが来た | 冷房車もやっぱりフロントエンジンキャブオーバー |
再びバスでフアランポーンへ。やってきたのは冷房付きの青バスで、涼しいけれど赤バスより運賃が高い。
ホテルで荷物をピックアップしてフアランポーン駅へ。まだ発車まで40分近くあるものの、列車は既に入線しています。売店でビールを買ってから乗ろうと思ったのに、売ってくれません。タイでは酒類の販売に時間制限があり、午前11時までと午後は14時から17時まではダメなのだとか。
床にゴロ寝の客もいるフアランポーン駅 | 14時45分発バタワース行き35列車 |
2等車はもとJRのオハ12 | 座席は1+2のリクライニングシートに交換 |
列車の編成を後ろから見ていくと、最後尾が1等の個室寝台車、続いて3両の2等寝台車が連なりその前にはJRのオハ12改造の2等座席車。片方のデッキを閉鎖して車椅子対応の広い両開き扉を新設し、1+2のゆったりとしたリクライニングシートに交換しています。冷房能力が足りないのか、天井には扇風機を設置。
その前には食堂車。冷房無しで窓全開の食堂車が多い中で、この編成には冷房付きの車両が組み込まれています。続いて2両の2等寝台車と荷物車の9両の客車の先頭に立つのは、フランス製の電気式ディーゼル機関車。寝台車は全車ステンレス車体。
食堂車も冷房付き | 荷物車に積み込み中 |
先頭に立つのはアルストーム機 |
マレーシアのバタワースまで行くのは前方の2両の寝台車だけで、後方の寝台車や座席車は途中のタイ南部の主要都市、ハジャイで切り離しです。
なお、この列車は2016年のダイヤ改正でタイ国鉄とマレー鉄道の相互乗り入れが廃止されたため、2017年1月現在では国境駅のパダンベサール行きになっています。
隣のホームに停車中の編成に、クラシックな荷物車が連結されています。ウイングバネの台車は新しいものの、トラス棒付きの台枠からみて車体は木造車の外板を張り替えているのでしょうか。次位の3等車には、窓から荷物を積み込んでいます。
年季の入った荷物車 | 3等車の窓から荷物を積んでいる |
乗車時に車掌から切符のチェックを受けて荷物車の次位の2等寝台車へ。車内は中央通路で、両側に2段寝台を配置するJRにあった開放型A寝台相当。昼間は2人がけのボックスシートですが、2日前に見た2等寝台車より下段の幅が広く、4人がけの座席車としても使用できるように、寝台と座席の2種類の番号札が付いています。メーカープレートを見ると、この車両は'90年代の韓国大宇製。
指定された席に行くと、既に若いカップルが座っています。バンコク在住で、2人とも下段をとったため彼女の席は通路の向かい側になったそうで、替わってあげることに。彼らは、昼間は4人のボックス席になるJRの14系寝台車をイメージしていたのかも。
2等寝台車の車内 | |
大宇のメーカープレート | ハンディーウォシュレットを装備した和式トイレ |
上段に来たのはオーストラリア人の若い男性。中国上海に留学していて、シドニーへの帰省途中で寄り道して今朝バンコクに着き、そのままマレー鉄道に乗り継いでバンコクから夜行2泊でシンガポールまで行くのだとか。私を含め4人とも下車駅は終点のバタワース。
ほぼ定刻に発車した列車は、まずは北に向かいます。北本線から南本線が西に向かって分岐するバンスー・ジャンクション駅では、フアランポーンから新しくこの場所にバンコク中央駅を移転する大規模な工事が行われています。その片隅に、一昨日北本線のドムアンに向かう時も見かけた赤錆たディーゼル機関車の廃車体。日本のDD50に相当する米国製片運転台の電気式。DD54によく似たドイツ製の液体式。これは23年前に乗ったバンコク・トンブリ駅からのナムトク行きを牽引していました。
留置線のディーゼル機関車の廃車群 | |
郊外に出た南本線の車窓 | 食堂車のスタッフが注文を取りに来た |
北本線と同様に、バンスーで分岐した南本線にも並行して高架線の工事が行われています。数年後にはバンコクの鉄道事情も大きく変わっていることでしょう。列車はチャオプラヤー川の鉄橋を渡りバンコク郊外へ。車掌さんの検札のあと、食堂車のスタッフの女性がタイ語と英語のメニューを持って、夕食と翌日の朝食の予約を取りに回ってきます。