発車の時間が近づくと、列車の回りには船から降りた乗客が集まってきます。
▲ 帰りはバックで牽引
▲ 乗客が集まってきた
書類上は一旦廃車になった後に、21世紀になってから復活した4号機ですが、車体の側面には製造時の1889年のプレートが。車体も当時のものが残っていたのでしょう。
▲ 1889年のメーカープレート
▲ キャブ内の石炭
帰りは、機関車の次位に連結した窓ガラスのある客車に乗ることに。ドアのガラス窓だけが開閉式で、閉めるときは窓枠の下辺に取り付けた革のベルトを引き上げる構造。車内側にはドアのノブがないので、下車時には先に窓を開けて車外に手を出し、外からドアを開けるイギリス式。
▲ 客車の車内
▲ 窓は革ベルトを引き上げて閉める
ゼーシュピッツからイエンバッハに向かう車窓を動画でご覧ください。
▲ ゼーシュピッツからイエンバッハ
先頭客車から機関車にご対面。イエンバッハに向けて発車した列車は、草原の中を快調にとばします。
▲ イエンバッハに向けて発車
▲ 高原を軽やかに走る
客車内に通路がないため、車掌さんは走行中に車外のステップをつたって窓から検札に。
▲ 走行中にステップを伝って
▲ 車掌さんが窓から検札に
途中のマウラッハとマウラッハミッテの2駅からも乗車があり、10分余りで交換駅のエーベンへ。先に到着したゼーシュピッツ行きの列車が交換を待っています。機関車の前部への付け替えは、列車交換の後のよう。
▲ エーベン駅で上りの列車が待っている
オーストリアは、クルマは右側通行でも路面電車や地下鉄を除く鉄道の多くは左側通行。アッヘン湖鉄道も列車交換時は左側の線路へ。
2人の乗客を降ろして先に発車。向こうの牽引機は往路に乗った列車の3号機。
▲ 3号機の押す列車と交換
こちらの列車の後を追って3号機がバックをはじめ、機関車の前部への付け替え作業が始まる模様。
▲ 下り列車が崎に発車
ここからラックレール区間が始まり、列車は急勾配をゆっくりと降りていきます。
▲ ラックレール区間に入り急勾配を下る
ゼーシュピッツから40分余りで終点イエンバッハに到着。乗客を降ろした列車は機関車の推進で車庫に向かいます。
2両の客車間の連結器は切り離してあったようで、機関車がブレーキをかけると1両目の客車はそのまま車庫の中へ。車庫入れは突放で行われ、客車のデッキに乗った職員がハンドブレーキで所定の位置に停止させます。
▲ イエンバッハに到着
▲ 車庫に向かい客車1両切り離し
夕刻の最終列車は乗客が少ないためか、4号機と客車1両の短い編成でゼーシュピッツに向けて発車。
▲ 最終列車は客車1両
▲ 最終列車がゼーシュピッツに向けて発車
先に機関庫で休む2号機の横を抜け、ラックレール区間にかかります。
▲ 2号機の隣を抜けてラックレール区間へ
イエンバッハとアッヘン湖の間にはバスも運行されているので、アッヘンゼー鉄道の乗客の大半は観光客。運行は、毎年4月末から10月末頃まで。詳しい運行日や時刻等は、公式ホームページへどうぞ。