横浜桜木町に来た中国の蒸気機関車 |
展示運転をする |
旅客用の |
人民型の |
貨物用の標準機 |
前進型と中国人の |
前進型の |
中国で最初の |
展示館の中には 中国製の鉄道模型 '82.8 桜木町 |
相生市に保存された中国の蒸気機関車
JR西日本のオレンジカード
1972年9月の 日中国交回復から10周年を記念して、1982年の夏に現在はみなとみらい21になっている横浜桜木町の貨物駅跡で中国博覧会が開かれました。その目玉として中国から来たのが、2両の巨大な蒸気機関車です。2-C-1のパシフィックと呼ばれる、日本のC57やC59と同じ軸配置の旅客用人民型と、日本のD51より動輪が1つ多く、日本にはない1-E-1のサンタフェ型と呼ばれる軸配置の貨物用前進型です。
この2両は、新幹線と同じ標準軌の線路幅のレールに乗り、博覧会の期間中は石炭をたいて煙をはきながら、中国から来た機関士さんの手で展示運転を行いました。
この時私はまだ外国に行ったことがなく、生きている中国の蒸気機関車を見るのはもちろん初めてです。当時の中国は、10年にわたる文化大革命が終わりケ小平が復活してから5年が経過し、改革開放政策が始まっていました。日本では、復活運転を除けばこの7年前に蒸気機関車は全廃されていましたが、中国ではまだ蒸気機関車の新製が行われていました。
巨大な人民型や前進型の他にもう一両、中国最初の蒸気機関車、イギリス製の0号が展示されていました。また、展示館の中では、東風1型ディーゼル機関車がちょっと寸詰まりの客車を牽く模型のレイアウトもありました。当時の中国には鉄道模型などはなく、特注品だったのでしょう、“危険200V”などと、とんでもない注意書きがあった記憶があります。脱線してショートしたら怖いですね。
中国博で販売されていた中国の時刻表を購入しました。初めて手にする外国の列車時刻表です。ポケット版の時刻表は、それから20年以上経過した今でも、同じサイズで売られています。
人民型と前進型は、翌年には神戸で展示運転を行い、中国に戻ることなく兵庫県相生市の公園に静態保存されました。JR西日本では、人民型蒸気機関車のオレンジカードを制作しています。
0号は最近オープンした北京の鉄道博物館に展示されているそうです。
2004/11記