岩手開発鉄道

岩手開発鉄道の車両

岩手開発鉄道の想い出

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キハ301
'88.10 盛

キハ202
'88.10 盛
キハ202
'88.10 盛
     

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大船渡線と三陸鉄道南リアス線の接続駅“盛”。この駅の裏手、踏切をわたったところに岩手開発鉄道の盛駅がありました。1本だけのホームに、正面2枚窓切り妻の小柄なディーゼルカーが停車していました。岩手開発鉄道は、セメント原料の石灰石輸送で今も凸型のディーゼル機関車がホキを連ねて盛業中ですが、岩手石橋まで結んでいた旅客輸送は1992年に廃止されています。

岩手開発鉄道オリジナル型のキハ202は、それまで使われていた老朽化した機械式のディーゼルカーを置き換えるため、68年に新潟鐵工所で製造されました。そのころの私鉄の一般型ディーゼルカーといえば、国鉄のキハ20やキハ22そっくりの車両ばかりでしたので、キハ202は貴重な存在と思います。おそらく、そのころから乗客数が少なかったため、長さ12mあまり2扉の小型車にしたのではないでしょうか。

その後、廃止された北海道の夕張鉄道から、国鉄キハ07タイプのキハ301が転入してきました。中央の扉を埋めて3扉を2扉に、Hゴムを多用した側面のバス窓など、特長あるスタイルは夕張鉄道が改造したものです。キハ301は予備車で、いつも盛駅の側線で休んでいました。

キハ202の新造時期がもう少し遅れれば、北海道の炭坑鉄道の廃止が相次ぐ時期を迎え、キハ202は製造されずにどこかの中古車で間に合わせていたかもしれません。

廃止後は、盛を訪れていませんが、キハ202、301とも盛駅に留置されたままとの情報もあります。

旅客列車は1日わずか3往復、それも1往復は途中の日頃市までで、旅客営業で儲ける気などなかったからでしょうか、国鉄と比べてもずいぶん運賃が安く設定されていたように思います。私は、盛を訪れたとき時間が合わなかったため、残念ながら乗車の機会に巡り会えないままで終わってしまいました。釜石線の平倉までの延長計画が実現していれば、また違った展開になったのかもしれません。

2000/11記

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