箱根登山鉄道 |
箱根登山鉄道 モハ1型 強羅 '74.5
1988年は箱根登山鉄道操業100周年 右は1981年に登場したベルニナ号
乗って楽しい電車といえば、箱根登山鉄道でしょう。箱根湯本駅の構内を出ると、いきなり1000分の80の急勾配が始まり、2ヶ所のスイッチバックで進行方向が次々と変わり、終点の強羅に着く頃には暑い夏でも窓から爽やかな風が吹き込んできます。いつの間にか、小田原駅のホームに停車する箱根登山鉄道の電車が見られなくなってしまいました。以前の強羅行きは、小田原始発と箱根湯本始発が交互に発車していたのではなかったでしょうか。
行楽シーズンの休日は、湯本より小田原の方が座れる確率が高いので、いつも小田原から乗車するようにしていました。箱根湯本までは、助走区間。温泉街からの乗客を満載すると、いよいよ箱根の山に分け入ります。
ここに唯一写真のある1974年の春は、ロマンスカーNSE車で新宿から箱根湯本まで、乗り継いだ登山電車で強羅まで登ってきたところです。
モハ1型104号は、箱根湯本に向けて折り返し待ちです。今では3両編成も運転されている箱根登山鉄道ですが、単行運転だったんですね。夕暮れの車内は白熱灯でしょうか、暖かい明かりが漏れています。
屋根上の抵抗器や、運転台下の水タンク、登山電車には旧型車がよく似合います。今では旧型車の多くがカルダンドライブに更新されたり、スイスの氷河急行色の1000型や2000型の新車に交代していますが、豪快な吊りかけ音で1000分の80の急勾配に挑むモハ1型に当たればラッキーですね。
2009/10記